ブラック企業とは何なのか

2013.05.03

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最近、ネット上でもビジネス誌などでも多く取り上げられているキーワードとして「ブラック企業」があります。イメージからすると非常にダークで、なにか悪いことをしている企業のような印象を受けます。しかし、実際には明確な定義は存在しておらず、なんとなく社員をぞんざいに扱ったり、法令違反をしているというような「感じ」でブラック企業認定がなされているような気がします。はてなキーワードの「ブラック企業とは」では、下記のように定義されています。

従業員に対して、劣悪な環境での労働を強いる企業のこと。広義には入社を勧められない企業のこと。

1. 労働法やその他の法令に抵触、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いる

2. 関係諸法に抵触する可能性がある営業行為や従業員の健康面を無視した極端な長時間労働(サービス残業)・労災隠しを従業員に強いる

2.パワーハラスメントという暴力的強制を常套手段としながら本来の業務とは無関係な部分で非合理的負担を与える労働を従業員に強いる

この3点だけを見るならば、基本的に法律・法令違反をしている企業なので白か黒か(無罪か有罪か)というくくりで見ればブラックに認定される可能性が高いでしょう。しかしながら、そのページの下の方にある例や、その他ネット上でブラック認定をするような際に引き合いに出される事例などを見ると、首をかしげざるを得ないことが多くあります。

・採用通知などの通達が書面ではない(電話連絡や雇用契約の締結後に雇用条件を口頭で次々と変えるため、録音しない限り証拠が残らない)

・採用した直後に労働契約書を書かせない・雇用契約を結ぼうとしない

・結んだとしても契約書のコピーを渡さない

ここらへんなどは企業側が証拠を残さないようにしたり、そもそも求人情報に記載していないような仕事をさせるためと考えると企業側がしっかりとしなければならないとは思います。ただ、当社も創業まもないころ、数人で運営していた頃はこういうところも杜撰だったことはあります。ある程度の人数になってきて、こういうところもしっかりと作っていかなければということで、就業規則を作成したときに雇用契約書は入社時に交わすようにして、当然コピーも渡すようになっています。当社では定期採用は行なっていませんし、あまりにも多くの採用試験を行なっていないため、採用通知は電話で行なうのが多いのですが、これは企業の規模によると思います。

・書類や備品の紛失など事務処理や管理がずさん

しかし、これなどはブラック企業の認定項目としては外れていると思います。そういう会社は「良くない」というのはわかりますが、これはブラック企業認定の理由のひとつにはならないと思います。

・従業員は短期の雇用を前提とした使い捨ての消耗品のような扱いをし、常に新人を募集し続けている

・主にハローワークに求人を出す(求人情報誌等にも出す事もある)

・平均勤続年数が短い

・試用期間がやたら長い

・従業員への教育が不十分

・専門的な職業スキルや社外でも実用性の高い資格などを身に付ける機会もほとんどない

・特定のパートのおばさんが現場を牛耳っている

・経営陣や社員の多くが明らかにDQN、もしくは厨ニ病患者

・経営陣に統率力がなく、現場が暴走している

ここらへんはどこかの掲示板などから引っ張ってきた項目のような気がするほど文章や表現がおかしいのですが、これらの内容はブラック企業としての認定項目にはならないと思います。たとえば、常に新人を募集し続けているというのは流動性の高い職場なのかもしれませんし、新しい人材を求めること自体に悪いことはないと思います。主にハローワークに求人を出す、というのはちょっと意味が分かりません。それ以降も企業の規模にもよると思いますが、当社などは社員教育といっても中途採用で即戦力を求めているわけで、引き継ぎやOJT(On the Job Training)はあったとしても、いわゆる「教育」というものを実施することはありません。平均勤続年数が短いというのも、何と比べて短いのか、何年だったら良いのかが謎です。「経営陣に統率力がなく、現場が暴走している」というのは誰かの主観による感想レベルの話ですね。

なんとなく、最近の就職難に対する文句が積み重なってブラック企業認定をして溜飲を下げているだけなのではないかと思っています。もちろん、冒頭に挙げたような法律・法令違反の会社は明らかにブラック企業と認定して良いと思いますが、給料が少ないとか使い捨てにされているとか、そういうことは会社に必要とされる人材になっていないからなのではないかと思ってしまいます。どんなブラック企業でも経営者だけで運営していくことはできないのですから、必ず無くてはならない人材がいて、会社を支えている従業員がいます。その人たちを経営者は手放さないわけで、どんな厚遇を持ってしてでも囲い込もうとします。

前述のように会社にとって不満がある人は、このような人材になっているのかを振り返ってみて欲しいです。こういう人材になっているのにも関わらず、待遇が非常に悪いのであればそこは転職、キャリアアップのチャンスです。ある会社で無くてはならない人材になれたのであれば、他の会社でも、たとえ業種が違ってもそこまで登り詰められる可能性は非常に高いですし、人材不足といわれる時代ですからどんな企業からも引く手数多といえます。

就職活動をしている学生も、たくさんの企業を受けて落ちるのは社会のせいではなくて、自分の責任もあると考えてみてはどうでしょうか。そこに何があるのか、よく考えてみたらきっと答えは見えてくると思います。みんながやっているからではなく、自分がどう考えるかをしっかりと理解し、それを最大限アピールしていくことが大事です。

P.S.
なぜJAMBOXの写真が掲載されているかといえば、ブラック企業に合いそうな写真が手元になかったので、ブラックのJAMBOXを使ったというだけです。しかし、このJAMBOXはよく見てみると…。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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