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[All About NuAns]ケーブルを再発明。すべてを再設計したケーブル「BANDWIRE」

投稿者: ほっしぃ 日時: 16日(金) 23:49

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NuAnsシリーズの中でも特別な存在として、ベストセラーになっているひとつが「BANDWIRE」です。世の中にたくさんケーブルはあれども、ほんの少し色や素材が違うだけで、ケーブルそのものを1から設計したものというのは、私が知る限りこのBANDWIREのみではないかと思います。NuAnsの思想がたくさん詰まって、そしてかなり苦労した製品でもあります。まずは、下記のビデオ見ていただいてBANDWIREの概要について知ってもらった上で、私の方でさらにディテイルについて書いていきたいと思います。


BANDWIRE [Lightningケーブル] from Trinity on Vimeo.


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過去にも書いていますが、私はケーブルのごちゃごちゃやコネクターの不格好さを撲滅したい原理主義者です。それが故に、このNuAnsシリーズを始める時に、お題として「ケーブルが絡まない」「コネクターが不格好な姿を晒さない」「モノとして美しい」あたりをリクエストしていました。そこでTENTから出てきたのが、このBANDWIREのアイディアです。初期のデザイン案からほとんど最終形に至っても変わっていないところが、TENTのすごいところです。

そもそも、iPhoneなどに同梱されているAppleの純正ケーブルは万人向けに設計されているため、短ければ人によっては使えないということもあるので長めになっています。非常にシンプルで美しいとも言えますが、慢性的にケーブルが絡むという問題があり、なおかつコネクターはその姿を常に晒しています。また、多くの方も経験しているとおり、コネクターとケーブルの繋ぎ目がすぐに断線してしまいます。

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まず、長さについて考えてみると、実際にそれほど長い充電ケーブルが必要なのかと考えてみると、普段はラップトップコンピューターなどのUSB端子に接続したり、充電器に接続したりする際には、短いケーブルで十分なのです。もちろん、長いケーブルが必要な場合もあるとは思いますが、そのようなシチュエーションは少ないのではないかと考えました。それならば、コンパクトで短く、そして絶対に絡むことがないようなケーブルが必要なのではないかと結論づけたのです。

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BANDWIREはその構造上、絶対にケーブルが絡むことがありません。さらに、使用していない時には非常にコンパクトになるため収納なども嵩張りません。使用してない時にはコネクターを収納してしまうことができるため、知らない人にはケーブルだと分からないくらいです。コネクターを収納できるので、BANDWIRE自らのコネクターを保護するということもありながら、たとえばバッグに放り込んだとしても、BANDWIREのコネクターが他のものを傷つけてしまうということも無くなります。

コネクターを収納するのにループができるのを利用して、キーチェーンに引っかけておくこともできたりします。いつでもどんなときにもケーブルがあれば、iPhoneやiPadを充電したり同期することができますので、簡単に持ち運びができるというのもケーブルの使いやすさに直結します。

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NuAnsのブランドコンセプトでは、使いやすいなど機能面も重要だと考えていますが、その素材や質感、佇まいについても重要な要素と考えています。BANDWIREはその動きを付けるところから、柔軟性のあるエラストマー素材を使用しています。難しいことをいわなければ、ゴムのような素材です。これ自体には良い質感、格好良いと思える要素がありません。そこで、表面に微細な3Dのテクスチャーを与えることで、ただのゴム素材から、質感を与えることができるようになりました。特にコネクターをしまった状態では文具のひとつとしても馴染むような存在感に変わっています。

この微細な表面テクスチャーはキャンバス生地をイメージしていて、細かな凹凸と生地が織られているような印象を受けることでしょう。これは金型加工としても非常に難しく、我々が通常作っている金型工場では実現できなかったため日本の加工業者に依頼して、このテクスチャーだけは別に仕上げを行なっています。

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カラーバリエーションもこれまで紹介したフェルトを使用した製品のシリーズと合わせてNuAnsのキーカラーであるブラックホワイトに加えてのカーキとサフランという4色で設定しています。ケーブルであっても、インテリアに馴染むようなカラーバリエーションにしたいと考えたからです。多くの人は黒か白を選ぶのですが、それでも差し色のサフランやカーキも人気です。ちなみに、私自身がずっと使っているのはカーキです。

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ケーブルが絡まない、短くてコンパクト、コネクターが収納できて守れるし傷つけない、高い質感、などを実現したBANDWIREですが、もうひとつ非常に大きなポイントをご紹介したいと思います。発売当初にはあまりアピールしていなかったポイントなので、カタログなどでも紹介されていないことから、あまり広く言われていないことです。

それは、コネクターとケーブルの接合部分の強度です。一般的なケーブルは、コネクター部分がプラスチックや金属などの硬度の高い素材で、ケーブル部分は柔らかい素材になっています。その接合部分が断線することが多いのです。どうしても違う素材を繋げるところで、なおかつケーブルの脱着の際に力がかかるため、そこが脆くなってしまうことは構造上仕方がないことだともいえます。しかし、BANDWIREはそこを新しい構造で解決しているのです。

BANDWIREの端子をよく見ていただくと、一般的なケーブルにある接合部分がコネクターと同じ太さになっており、なおかつ別素材の接合がないために根本部分が断線してしまうということがほとんどあり得ないといえるくらいに強靱な作りになっているのです。どうしても、コネクターを抜く時にケーブル側を引っ張ってしまうこともありますが、BANDWIREでは一番弱いところが一番肉厚があるので安心です。もちろん、ケーブルの脱着はコネクターの固い部分を掴むというのが鉄則なのには変わりがありませんが、BANDWIREは他のケーブルと比べると圧倒的に強いのです。

また、Made for iPod/iPhone/iPadのロゴを掲示しているとおり、Appleの認定プログラムに準拠したケーブルですので、コネクターは純正と同じものを使っていますし、Appleに決められた品質基準をクリアしているケーブルとなるため、品質についてはお墨付きといえます。世の中にはたくさんの安価なケーブルが存在していますが、しっかりとした品質基準をクリアし、なおかつこれまでにはない新しいコンセプト、デザイン、使い勝手の良さ、強靱さなど多くのアドバンテージがあるBANDWIREは、長く安心して使える製品としてはそれほど高価すぎるということもないと思います。

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最後に、これまで説明してきたとおり、まったく新しい構造のケーブルを作るということは困難を極めました。前述の通り、初期のデザイン、手作りサンプルから最終形はほとんど変わっていません。その意味で、デザインは最初から煮詰まっていました。デザイン案から試作をして、デザインを変更して、また試作して、というようなプロセスはほとんどありませんでした。しかし、これを実現するためのプロセスは簡単ではありませんでした。

世の中で構造としてまったく異なるケーブルがほとんどないのは、やはり難しいからということに他なりません。ちゃんと成型できなかったり、うまく構造が落ち着かなくて素材を変えたり、中にケーブルの種類でいろいろと失敗したり、試行錯誤を繰り返して最終形に辿り着きましたが、1年以上の時間がかかりました。それでも、最終的にはまったく新しい、ケーブルを再発明したともいえるBANDWIREができあがってきたので、とても満足しています。

ただのケーブル、されどケーブル。まだまだワイヤレスだけでは成り立たないデジタルライフに、NuAnsらしいBANDWIREは購入した人の満足度も高い素晴らしい製品だと自画自賛全開でお勧めしたいものです。



[All About NuAnsバックナンバー]
・Vol.1 はじめの一歩
・Vol.2 はじまりのはじまり
・Vol.3 TENTとの出会い
・Vol.4 クリエイティブユニットTENT
・Vol.5 TENTとトリニティ、そしてNuAns
・Vol.6 NuAnsというブランド名に込められた想い
・Vol.7 基本のコンセプトは「ニュアンスのある生活」を提供すること
・Vol.8 これまでにないニュアンスを提供するために【素材編】
・Vol.9 新しい回答は、ケーブルとの戦い。
・Vol.10 こNuAnsの最初の製品「MAGDOT」は一番シンプルなケーブルホルダー
・Vol.11 デバイスたちの居場所を定義する、「MAGMAT」と「MAGFIT」
・Vol.12 ケーブルを再発明。すべてを再設計したケーブル「BANDWIRE」

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記事とは関係ないコメントですが失礼します。
発売日当日の記事にコメントした者です。

11日の日曜日に無事Neo Rを手に入れることが出来ました。
各所で言われていた不具合もなく、軽快に動作しております。
念願の高スペックSIMフリーおサイフケータイ機なので、通勤・生活のお供として大事に使います。

最後に、もし将来、Neoの次世代機をリリースされのでしたら必ずそちらも購入したいと思います。

今後、USB Type-Cのケーブルが出ることを期待します!!

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