DockStrapにイヤフォンが付属していない理由

2009.07.15

DockStrap00.jpg

現在ご好評をいただいていて、在庫切れが発生しているお店が増えてきてしまっていてご迷惑をお掛けしている「DockStrap」ですが(今週末くらいから解消すると思います)、先日のエントリーでイヤフォンがないことについてのご指摘をいただいたので、その点について解説してみたいと思います。

DockStrap01.jpg

当社ウェブページなどでは上記の写真のように掲載していますが、実際のところ、イヤフォンを使用しない限り音楽を聴くことはできません(iPodをちょっと高価なネックレスとして使用されている方を除く)。たしかに、これまでの製品ではネックストラップとイヤフォンが一体型になっているものばかりでした。その方が、ケーブルの処理も一体として考えられるので、それだけ考えるとスマートな提案をすることができます。ただ、以下の点を鑑みてDockStrapはストラップに徹した製品にしようと考えたのです。

・イヤフォン選択の自由

憲法第22条のようなタイトルですが、それはそれとして、私自身、昔ミュージシャンになるはずだったことを夢見ていたことから、「音」に対しては非常に思い入れがあり、その伝達手段であるイヤフォンについてはこだわりを持って選択しています(現在はUltimate Ears Super.fi 5 EBを使用しています)。DockStrapをイヤフォンと一体型にするには、当然イヤフォンを組み込むわけですが、そこに妥協をしないとすると、開発期間も長くかかってしまいますし、実際のところ、音の良し悪しというのは客観的には測りづらいものです。良いものを使っていけば、どうしても高くなってしまいますし、良いと思うものを作ってもそれが受け入れられるかは謎です。イヤフォン自体のフィット感やデザインにも好みが出てきます。

そう考えると、DockStrap自体は低価格で提供して、あとは自分の好みのイヤフォンを使ってもらうようにした方が親切なのではないかと考えたのです。実際、「Strapは良いんだけど、イヤフォンの音質がイマイチ」みたいな声が遠くから聞こえてきたとか、こないとか(きませんが)。

・より多くのiPod/iPhoneユーザーのために

Apple純正アクセサリーも含め、これまでの製品ではその時の現行機種であるiPod nano専用として発売されていました。Dockとイヤフォンジャックの位置関係を考えると、iPod nanoのモデルチェンジがあると、そのイヤフォンも使用できなくなってしまっていました。また、iPod nano以外のユーザーには同様のアクセサリーは存在していませんでした。もちろん、特定の機種用に作ると、スマートなデザインをすることができるので、それ自体を否定するわけではありません。

DockStrapは、iPod nanoのみならず、Dockコネクターを装備したすべてのiPodやiPhoneで使用することができます。Appleのデザインポリシーとしてストラップの穴を付けないという歴史があったので、過去にDockコネクターが付いていてストラップが付けられるものは存在していません。その意味で、過去の第三世代iPodから現行まで本当に幅広いiPod/iPhoneユーザーに提供することができたのは、イヤフォンが付属していないからなのです。

・大人の事情

前述の理由から派生するのですが、特定のモデルに依存するアクセサリーの場合、iPodのモデルチェンジと共にそのアクセサリーは一気に陳腐化していきます。そうなると、iPodを追いかけてアクセサリーもモデルチェンジを続けていかなければなりません。そうすると不良…大人の事情、わかりますね?(笑)

長く売り続けることができるものは安く提供できるという大人の法則もあり、ここはシンプルに買いやすい価格で広いユーザー層に向けて作ろうというところだったのです。

最後に、コメントでもいただきましたが、長いイヤフォンケーブルをどう処理するか、というのは大きな問題です。首から提げることを前提とするDockStrapを使う場合は特に、一般的なイヤフォンケーブルを使うと長すぎて、それが邪魔になってしまいます。

ひとつの解決法はCableyoyo POPのような製品でケーブル長を調節すること。そして、もうひとつは根本的に短いケーブルのイヤフォンを使用することです。特定のブランドを推すわけではありませんが、私が知っている限り「オーディオテクニカ製のイヤフォンは短いケーブル長で、延長ケーブルが付属しているラインナップがあります。おそらくその他のブランドでも同様のものがあると思われますので、ぜひとも探してみてください。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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2009.07.16 01:25 #1010 ぴー
#1010への返信

2009.07.16 01:25 #1010 ぴー

なるほど。。。よくわかりました。では、イヤフォン付きと無しの2タイプを出せば、もっと沢山売れますよ!
音にこだわる方はイヤフォン無しを、スマートに使いたい方はイヤフォン付きを。デザインの良いappleの製品をスマートに使いたい。私はここが最重要ポイントなのです。
やっぱり長すぎるケーブルはジャマだしカッコ悪いからね。

2009.07.16 23:16 #1011 Hossy@Trinity
#1011への返信

2009.07.16 23:16 #1011 Hossy@Trinity

ぴーさん、書き込みありがとうございます。

たくさん製品を作ると、それなりに売上高は上がるのですが、量販店の店頭を借りてビジネスをさせていただいている関係上、どんどん回転できる製品を作らなければいけません。同じジャンルで似たような製品を作ると、「薄まってしまう」可能性もあります。なかなか、製品を増やしていくのは難しいのです。

それと、イヤフォンを付けた場合、エントリー本文でも書いた「大人の事情」というものがありまして…。

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