カメラマンから制作へ。
売場で実感できるやりがいとは

入社前のキャリアと、転職のきっかけは?
美大でグラフィックデザインを学んでいたので、新卒では結婚式場のカメラマンをしていました。でも、同じ式場で同じ角度から撮り続けるというルーティンワークに飽きてしまって。1年間働いた後、生活雑貨を扱うパッケージ制作会社に転職し、デザイナーとして幅広い商品を担当しました。中国工場とのやり取りや入稿の一連も経験し、進行からチェックまでを一人で回す環境でした。
しかし、前職では経営の先行きに不安があったので退職。転職活動の中で、エージェント経由でトリニティに出会い入社しました。埼玉にゆかりはありませんでしたが、勤務地へのこだわりはなく、スキルを活かせることと、仕事内容が具体的に想像できたことが決め手でした。
現在の担当領域と、仕事の進め方を教えてください。
制作部でパッケージおよび販促物の進行管理・品質チェックを担当しています。新規案件では「売り・ターゲット・見せ方」を整理してデザイン方針を定め、外部デザイン会社へ依頼します。戻ってきた案は内容の誤りや表記ゆれ、訴求の強弱まで点検し、必要なら再提案を重ねます。最終的な印刷用データの整合を取り、中国工場への入稿準備まで伴走しています。既存シリーズは踏襲で素早く回す一方、新規のプロダクトは「理由あるデザイン」に落とし込むことを重視しています。
iPhone発売前のハイシーズンの進行はどう設計していますか。
2〜3月頃からラインナップやパッケージの方向性を詰め、夏にかけてデザイン・校正・版下確定を走らせます。初回案で決めきらず、検討の根拠(誰のために、何を伝えるか)を明文化して関係者の合意をそろえるのがコツです。iPhone発売期はとにかく物量が増えるため、議事録や依頼テンプレートを使い、誰が・いつまでに・何をするかを可視化します。工程ごとの“詰まり”を早めに見つけ、ボトルネックを前倒しで解消する運用を意識しています。
仕事のやりがいを感じる瞬間は?
自分が直接デザインしていなくても、関わったパッケージが店頭一面に並ぶ光景は胸に迫るものがあります。大量展開されるまでの無数の判断と調整が、売場で一つの景色になる瞬間です。「ここまでやってよかった」と、売場で実感できるのが一番の励みですね。
新役職「スペシャリスト」としてチームを支える

スペシャリストになった経緯と、現在の役割を教えてください。
2023年の試用期間を経て、2024年からはマネージャーとして管理業務を担当してきました。そして2025年秋、新たに一般社員とマネージャーの間に「スペシャリスト」という役職が設けられ、私も改めてスペシャリストとしてのスタートを切りました。
スペシャリスト制度とは、チームの模範となるスキルやリーダーシップを発揮し、マネージャーの代行業務などを担う社員を評価・支援する制度です。一般社員の中でも、リーダーとしてメンバーを指導したり、チームを支えたりする立場です。
スペシャリストとして、特に重視していることは何ですか。
チームメンバーが安心して動けるように、できるだけ状況を把握して、必要なサポートをすぐ出せるように意識しています。本来なら、スペシャリストとしてもっと上から全体を見て、業務の流れや体制を整えることに力を使いたいと思っています。ただ、現状はまだ自分も実務を持っていて、手を動かす時間も多いんです。そこは今後の課題ですね。
最近の学びや改善は?
2025年は入稿遅延を経験しました。年々発売する製品数が増えていることもあり、原因の一つに「外部パートナーの幅が狭い」ことがあると実感しました。1社依存をやめて複線化することが、結局はスピードと品質の両立につながると学んだので、他の外部パートナーとも組む体制へ改善を始めています。
自己負担なくスキルアップできる
「資格取得・研修支援制度」が魅力

トリニティの制度やキャリアパスはどう感じていますか。
2025年から新たにスペシャリスト制度が始まるなど、成長意欲のある方が活躍できる機会が少しずつ増えてきました。選任されたスペシャリストにはスペシャリスト手当も支給されます。これまでマネージャーなどの管理職は、指名されて就くニュアンスがあったのですが、今は自ら「目指したい」と手を挙げやすい環境へと変化してきていると感じます。
好きな福利厚生は?
資格取得・研修支援制度です。自身の業務に直結する知識やスキルを習得し、個人の成長を促進するとともに、その学びを日々の業務に活かし、会社の成果に繋げていくことを目的とした制度です。費用の上限はなく、マネージャーと相談して受講が可能です。私の場合は中小企業大学校の若手リーダー研修を、受講費の自己負担なく受講することができました。
チームに迎えたい人物像と、求めるスキル水準を教えてください。
制作希望であれば、印刷物の基礎知識(用紙・加工・入稿まわり)を理解していることが最低ラインだと思います。完全未経験からでは難易度が高く、現状のボリュームだと育成の時間を十分に割きにくい事情もあるからです。性格面では、締切から逆算して淡々と積み上げられる方がフィットします。制作部は穏やかな人が多いので、集中しつつ必要なコミュニケーションを丁寧に交わせる姿勢が活きる環境だと思います。
今後挑戦したいこと、そして応募を迷っている方へメッセージを。
まずは制作チームを完全に整えて、うまく機能する集団として完成させたいです。属人化を減らし、遅延リスクを仕組みで潰す。その基盤づくりをやり切りたいと考えています。
応募を迷っている方へは、基礎があるならすぐに戦力になれますし、店頭で結果が見える手応えは格別だとお伝えしたいです。ものづくりの醍醐味を一緒に味わえるとうれしいです!