NuAns for WORKLIFE
インタビュー【vol.01 FLIPTRAY】

Nuance & New Answers for WORKLIFE


INTERVIEW

世の中は、たくさんの製品であふれている。そしてそれらは、たくさんの人がたくさんの努力と苦悩を経て、こだわりと思い入れを持って作り上げたものです。

製品開発者に話を聞くと、想像もしなかったような苦労話やこだわりポイントを聞くことができます。ここでは、パッケージや特設サイトでは語りきれなかったこぼれ話をご紹介します。

「仕事場の困ったを解決したい」をテーマとしたNuAns for WORKLIFEシリーズ。開発に携わったプロダクトデザイナーのTENTのおふたり、トリニティ社長Hossy、そしてセールスでありながら製品開発にも深く関わるToppoに、私マーケティング部のNatalieがインタビューしました。


vol.01 FLIPTRAY

まずは開発サイドで「FLIP3兄弟」なんて呼ばれている、FLIPシリーズのひとつ、FLIPTRAYからまいりましょう。FLIPTRAYはデスクの上ではペントレイ、出かける際にはペンケースになるという一人二役なステーショナリーケースです。

青木 なにを話しましょうか。

― そもそもWORKLIFEシリーズをやろうとなったきっかけというのは?

青木 Hossyさんと「次なにしたい」っていうのをカードにいっぱい書いたんですよ。「ヘッドフォンやりたい」とか「名刺入れやりたい」とか。「鞄もやりたいね」とか色々書いてあって。そんな中で「仕事場のデスクをどうにかしたいね」という話になったんです。

青木 FLIPのシリーズは、すでに構想があって展示会とかに出していたものがベースになっています。2012年くらいにTENTのオリジナルとして「qulpaca(くるぱか)」っていう名前で作っていたものなんです。

青木 そもそも、なんでこれを作ろうと思ったのかというと、筆箱が欲しかったんです。カッターとかペンとか定規とか、一式持ち歩くものが。でも欲しい筆箱がぜんぜんなくて、ずーっと鞄にごちゃっと入れてたんですよ。

革の筆箱とかだと開けたときにごちゃっとなるじゃないですか。缶ペンだとパコッとフタが開いて…あの使っているときの状態が嫌で。

― 開けっ放しのときに、フタが邪魔だったんですね?

青木 はい。週に何回か外出したりしても、ほぼ事務所に居るじゃないですか。ベースは事務所にあって、でも外に持って行きたいとなったとき、トレイが持ち運べるみたいなのが欲しいなと思って試作を作ったんです。

― それがWORKLIFEで製品化された経緯というのは?

青木 展示会に出したあと、特に商品化はしていませんでした。でも実は、縦方向にパカッてなるこのアイデアありきで前のシリーズのROLLDOCKができてるんですよ。NuAnsのセカンドシリーズを出すとなって、もっと原点に戻ってこれを出したいなぁと。

― ケースの樹脂にはあえて厚みを持たせているのだと聞いていますが、どうしてですか?

青木 構造的に樹脂の中にマグネットを入れなきゃいけないので、その厚みを確保するためだったんです。でもそのおかげで強度が増し、さらにゆがみにくい形状に仕上げています。

― ケースの内側が、ゆるやかにラウンドしていますよね

青木 FLIPTRAYは、もともとのコンセプトは「筆箱」というより「トレイ」という考え方なので、開いている状態が非常に長い。そのとき様になるものを作りたかったんですね。

青木 単に壁面がパキパキあるだけだと、ちゃちかったんですよ。強度が安定しつつ、かつ樹脂ならではの豊かさが出る形状を目指しました。内側のラウンドを試しに全周でやってみたら、豊かで気持ちいい感じになったんですよ。プラスチックの良さを活かしたカタチができたかなーって。

豊かなハイライトが映える感じがですね、なんか、ぐっとくるじゃないですか(笑)

― 素材がウルトラスエードと、キャンバス生地の2種類あるのは何故なのでしょう?

青木 素材で値段が変わってしまうので、ウルトラスエードはビジネスシーンを想定しています。キャンバス生地は価格をおさえて、学生さんへの「はじめてのNuAns」っていう風にしたくて2タイプにしました。


できあがったモノを見て、何の気なしに「当たり前」だと受け入れていたカタチや構造。開発途中の話を聞くと、紆余曲折を経てここに辿り着いたんだなと、自社製品ながら感激です。続いては、Hossyへのインタビューもご紹介します。

Hossy FLIPTRAYは開けて置いたときに傾斜があって中身が見やすい。ペントレイというのはさっと取って、すぐ書けるのが魅力ですね。

Hossy そしてペンケースとして持ち運べる。自分の好きなペンというのは「ペントレイ用」と「ペンケース用」に分けるんじゃなくて、ひとつで常に自分の好きなものを使っていたいね、っていう。

外側の樹脂がしっかりしていることによって、鞄にさっと入れて押されたとしても中が傷付かない、というのがポイントです。

Hossy 中の上部のところも、はじめは平らだったんだけど、一段下げてもらって指を引っかけて取りやすくしました。さらにクリップとかが入れられると思って、磁石を付けています。

Hossy 実は、樹脂が「垂直に立っている」というのもすごいことなんです。

― 垂直、と言いますと?

Hossy 真っ正面から見て、樹脂が直角に立ってるんだけど、これは普通に作ると製造上の問題で難しいんですね。金型に対して樹脂を流し込んで固めるでしょ、そのときに真っ直ぐになっているものを抜き取ろうとすると、摩擦でこすれちゃう。だから必ず傾斜をつける。これをテーパーと言います。

しかもシボをつけることでマット感を出していますが、シボというのは細かい凹凸だから、もっと角度をつけないといけなくなる。金型の抜き型を変えればいいのだけどまた別の問題が出たりしてね。苦労と試行錯誤で実現しました。

― それはTENTさんから真っ直ぐにしたいという要望があったのでしょうか

Hossy いや、僕が許せなくてこだわりました。造形はテーパーがなく、かといってスライドのラインも見えない。というのがすごいちっちゃい所なんだけど、こだわりです。美しいこの全周を見ていただきたいです。

ちなみにこのタグも難しくって…。きれいに印刷されていて、かつ、センターにちゃんといるっていうのは難しいんです。これがズレてるとダサイでしょ。そうとう選別しています。

Hossy 開発途中、「駄目じゃないならいいんじゃないか」と言われたこともあったけれど、しっかり自分たちで自信を持てる、そしてベストセラー・ロングセラーになる製品にしていきたいという想いがNuAnsには強くあるので。


デスクの上ではペントレイとして、出かける際にはペンケースとして使用できるステーショナリーケース、FLIPTRAY。ご購入はこちらからどうぞ。

ONLINE STORE > Trinity NuAns Store

PROFILE

    青木氏と治田氏の2人によるクリエイティブユニット。NuAnsブランドのプロダクトデザインを担当いただいています。

    Hossy。トリニティ・社長。NuAnsの製品開発に強いこだわりと思い入れを持っています。

    Toppo。トリニティ・セールス所属。営業部署に所属しながらWORKLIFEシリーズでは開発にも深く関わっています。時々登場します。

    Natalie。トリニティ・マーケティング所属。この記事を書いた人。NuAns製品でのイチオシはTAGKEEPERとBANDWIRE。

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