- 10月
- 2024年11月
Appleの発売するプロダクトは、非常に細かい部分に至る隅々までデザインされていることはよく知られていると思います。非常にシンプルに見えるiPhoneの丸い角なども単純な半円ではなく、いくつものラウンドが組み合わさってできていたり、アンテナラインを目立たなくさせるために素材を組み合わせたり、製品を見たすべての人の尊敬を集めるだけのこだわりがあります。
そして今年発表された新iPhoneシリーズにおいてもそれは同様で、非常に細かいこだわりでデザインされています。
シンメトリーへのこだわり
iPhoneのデザインにおいて特に際立っているのが、シンメトリー(左右対称)のこだわりです。ホームボタン、スピーカーなどはできる限りセンターに、シンメトリーの位置にくるようにデザインされています。特に本体のボトム側、スピーカーホールとLightningコネクターは前後のセンターに位置していました。
通常の携帯電話であれば、基盤などに実装されるコネクターを薄い本体のセンターに配置するのは大変な苦労があります。それでも、デザインが優先されるApple製品においては一貫して実装されていました。
そんな中、スタンダードモデルと位置付けられているiPhone XRについて、今までのデザインポリシーとは少し離れているかな、ということがありました。
iPhone XRの苦しみ
Appleのもう一つの際立った個性として、製品ラインナップの中で松竹梅をつけない、というブランド戦略が貫かれています。これはAppleが発売する新製品はすべて最高のものであり、画面サイズと容量は用途に合わせて選んでね、というメッセージであり、Appleというブランドを形作っています。
しかしながら、そんなAppleでも去年の販売実績からして、コストダウンを図りつつ機能は落とさないモデルの必要性が切迫していたと思われ、OLEDのiPhone XS/XS Maxに対し、液晶ディスプレイのiPhone XRを投入しています。
このOLEDと液晶ディスプレイの違いによって、iPhone XRは本体の厚みが0.6mm他のモデルより厚くなっています。液晶ディスプレイは自己発光のOLEDとは違い、光源となるバックパネルが必須になり、その分厚みが増えてしまいます。そしてこのことがiPhone XRのデザインポリシーに小さな変更を強要しています。
コネクター位置を見てもらうとわかるのですが、iPhone XSがスピーカーホールもコネクターも綺麗にセンターに並べているのに対し、iPhone XRについてはコネクターだけが背面側に0.3mm寄っています。
これはどうして起こったのか、というと、液晶パネルの厚みの分、後ろに寄ったと考えるべきです。薄いOLEDパネルを使ったiPhone XSなどは問題なくセンタリングができていますし、ホームボタンのあったiPhone 8までであれば、液晶パネルはコネクター上になくセンタリングできていたものが、ベゼルレスになることで液晶パネルとコネクターが干渉、さすがのAppleもついにセンタリングを諦めたというデザインになっています。
実用上何も問題があることではないですし、非常に小さな変更ではありますが、こうやってみると面白い発見ではあります。
iPhoneケースのコネクター位置問題
巷で販売されているiPhone XRケースについて、この後ろに0.3mmずれていることに気づかず作ってしまっているものが見受けられます。Lightningコネクターが入りにくかったり、そもそも入らなかったすることがあると思いますので、ご購入前には十分ご確認ください。
もちろん、Simplism製品においては計算して設計されております。
そしてなんだかんだ言いましたが、私個人としては、当社ケースがもっとも豊富に揃うiPhone XRを購入する予定ですよ!
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このブログを書いたスタッフ
開発
ようへい
開発、生産工程に関わる。家具メーカーのセールス時代に星川と出会い、意気投合してトリニティに転職。製品開発で中国に何度も通ううちに辛い食べ物に覚醒。隙があれば食べ物にハバネロソースをかけてしまうため、周囲から嫌がられている。
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