- 10月
- 2024年11月
菅義偉首相が突如、自民党総裁選への立候補をしないという方針を発表しました。これは現在の政治状況からすると、首相を退任することとイコールとなるため、自民党総裁選挙と合わせて日本の首相が新しく選出されるということになります。
国のトップのプレッシャーは計り知れない。
前任の安倍前首相においても一次内閣でも体調を崩され、昨年も持病が再発しての降板となったのは、国のトップのプレッシャーによるものだったのではないかと推察します。一零細企業の経営者のプレッシャーとは天地の差なのでしょう。
経済規模で世界第3位、人口でも減っているとはいえ世界11位の日本という国の責任者として、国の未来を考え、問題を解決し、政治の駆け引きにも力を注ぎ、最終的に進むべき道を進んでいく。これに対する困難はことはたくさんあり、野党だけでなく自党内でも戦いがあり、そしてマスコミや国民とも対峙していかなければならないのですから、並大抵のことではありません。
私たちが考えられるような次元のものではないので、計り知ることはできないのですが、それでも企業経営と比べられないほどのものがあるのではないでしょうか。
まずはこの約1年ほどの激務ついては、おつかれさまでしたという気持ちです。前回の安倍前首相の時にも同じように感じたのは、不祥事などで辞任する場合と異なり、志半ばに自らの政治手法とは別の理由で退任するということでそういう気持ちになるのかもしれません。
私は新型コロナウイルス感染症対策において、後手後手に回った印象はあるものの、ワクチン接種においては強いリーダーシップを発揮して1日100万回をぶち上げ(河野太郎新型コロナウイルス感染症ワクチン接種推進担当大臣は無理だと言ったそうです)、結果としてそれを上回る接種回数になり、逆に足りなくなってしまうというオチがついてしまったくらいのところは高く評価したいと思います。現時点でまだ足りてないのはワクチンを供給する契約を結んでいるのに、供給にばらつきがある製薬会社の問題だと思います。
その他、まだ発足したばかりで評価は難しいものの省庁横断のデジタル化を推進するデジタル庁の創設や保険料の改革や不妊対策など約1年の間に推し進めたことはいろいろとありました。
ただ、どうしても人柄としてはリーダーの印象が少なかったのは発信力によるものだと思います。最高のNo.2というポジションから抜け出せなかったところが支持率の低下につながってしまったのかもしれません。
勝てないとしても、戦う意義はないのか。
おおよその論調として、なぜ菅首相が自民党総裁選に立候補をしない決断をしたのかというと、「自民党総裁選で勝てないから」ということのようです。しかし、約1年間の実績と、今後の政策を訴えて政策で論争するということをしないというのはいささか残念ではあります。人気投票をすることだけが目的の選挙ではないはずなので、政策で論争し、そこで他候補よりも圧倒的に支持を得られれば派閥の論理を超えて当選する可能性はあると思います。歴史を振り返ってみても、派閥をひっくり返して当選した自民党総裁はいます。
政治家を続けるとして不戦敗の方が戦って負けるよりも良いという永田町の判断なのかもしれませんが、私たちが期待する政治家としては残念です。
株価が上昇した通信事業者。
菅首相が自民党総裁選に立候補せず、結果として首相を続けないということですぐに思いついたのは、通信事業者の株価です。私はデイトレーダーではないので、株価の動向によって突然買います、売りますというようなことはしていませんが、菅首相が官房長官時代から取り組んできた携帯電話料金の引き下げ施策が弱まるという期待感から、通信事業者各社とも株価が上がったようです。
残念ながら、菅首相の後押しを受けて携帯電話事業に参入したり、既存3キャリアの料金を下げさせることによって間接的に支援を受けてきた楽天モバイルを擁する楽天グループの株価だけは下がってしまったようです。
当社も、ソフトバンク、NTT、KDDIとそれぞれ株式を大量保有しているということもあって少し気になりましたが、株式の運用方針通り売却することを想定していないため、株価が上がっても特に一喜一憂することはありません。それでも、下がるよりは上がった方が良いのは間違いありません。次の首相がどのような政策を打ち出していくのかはまだ誰にもわかりません。
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最後にくだらないこととして、日本には過去に菅直人という首相が存在していました。菅義偉首相とは読み方がことなれど漢字が同じために、今回菅義偉首相が退任すると、菅元首相(こちらは菅直人氏)と菅前首相(こちらは菅義偉氏)になり、その後に新たに首相が変われば前首相ではなくなるため、菅義偉首相も菅元首相となります。
そうすると、字面は同じになってしまうため、今後はフルネームでの書き分けになるのでしょうか。報道機関などはしっかりと書き分けするようになると思いますが、ネットなどでの言及ではどっちのことを言っているかわからなくなる可能性があり、混乱しそうですね。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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