結論から言います。トリニティでは大幅なCO2排出量削減を達成しました！！

詳細については後述しますが、2021年6月〜2022年5月の1年間でおおよそ3000トン弱の削減に成功した計算となりました。日本はパリ協定により2030年までに約10億4,200万トンのCO2を削減しなければならないということなので、3000トンでも国の削減目標の0.00003%に過ぎないので、とてつもなく小さな一歩ではありますが、ここにご報告させていただきます。

なんとなく節電したり、資源を再利用したり、個人でも意識、無意識に取り組んでおられる方が多いと思いますが、具体的にどのくらい削減できているのかというのはわかりづらいところではあると思います。企業としても、この部分に膨大なコストと時間をかけられるのは、専門で担当する環境関連の部署が整備できる大企業だけだと思っていましたが、三井倉庫グループ様のWebサイトにてとても簡単にCO2排出量の算定ができるツールが公開されていましたので、今回はこちらのツールを拝借しました。

CO2排出量簡易算定方法の簡単な4ステップ

1. 物量を入力（KG,TON,TEUから単位が選べます）
2. 計算したいルートに使う輸送手段を選択（複数選択可）
3. 出発地と目的地を入力（都市名、空港名、港名、駅名、地図から入力が選べます）
4. この内容でCO2排出量を計算するボタンを押すだけ。とても簡単です！

実際にトリニティの貨物を運ぶのにかかっているCO2排出量を計算してみた結果がこちらです！　今回は40フィートコンテナ1本の航路別CO2排出量を比較してみました。

<<従来の航空便の場合>>

深圳空港発→羽田着計算になってしまいましたが、実際には香港空港発や、広州空港から成田ルートが主力になりますので、実際にはもう少しかかっていたと思われます。

な、な、なんと49.5トン

<<上海経由のフェリー便の場合>>

経由地の設定ができないため、東莞〜上海、上海〜大阪、大阪〜東京と３段階で計算しました。

3.87トン＋0.36トン+1.32トン＝5.55トン
この時点で約88.8%削減！

<<深圳発コンテナ船の場合>>

こちらも実際には蛇口発を利用していますが、なぜか新塘経由になってしまいましたが、大差ないと判断しました。

0.63トン
さらに約98.9％削減！

航空便をコンテナ便に変更するだけですが、49.5トンの約98.9%＝約48.9トンを削減できました。CO2排出量約50トン削減と言われても、単位が大きすぎてどのくらいかピンと来ないですよね。スマートサイクルライフを推進する北九州市の試算によると、片道15km（往復30km）の自転車通勤を20歳から定年までの40年間続けると、自家用車に比べて50トンも二酸化炭素の排出量を削減できるらしいです。

さらにトリニティの年間輸入量から１年間のCO２排出削減量を計算してみました。トリニティではそれまですべて航空便で輸送していた貨物を上海経由のフェリー船またはコンテナ船にほぼシフトしました。まだ一部航空便を使ったり、時間に余裕のある場合には深圳からのコンテナ船を使ったりしていますが、航空便をすべて上海経由の船便に切り替えたという想定で計算しました。

総輸入数量÷1パレット積載量を2800個で計算≒1300パレット
1300パレット÷20パレット（40フィートコンテナ満載時）≒コンテナ65本
コンテナ65本x43.95トン（コンテナ1本あたりのCO2削減量）≒2856.75トン

企業のCO2削減目標や達成率を表す際には、○○％削減と表現されることが多いのですが、トリニティでは輸送に関するCO2のみが削減できた対象となるため、企業活動全体でのCO2削減率としてはそこまで大きくないかもしれません。しかし、実際に3000トンのCO2が削減できているというのは事実でありますし、アピールして良いのではないかと思いましたので、あえてこのような記載にさせていただきました。

環境問題は私たちが次世代に残す最大の負の遺産だと思っています。子を持つ親として心が痛いですが、きっとすごく頭のいい人が出てきて、画期的な方法を生み出してくれるだろうと淡い期待をするばかりで、個人として何もやれていませんでした。これを機に、個人としても電力を再生可能エネルギーに切り替えてみたり、小さなことから始めてみようかなと思っています。