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2017.02.07
NuAnsはSimplismとTENTのコラボレーションブランドである、ということでご紹介をしています。Simplismは、実際にはトリニティ社のオリジナルブランドですから、「ひととひと」という意味のコラボレーションとしては「TENTとトリニティ」のコラボレーションであるともいえます。トリニティで販売しているオリジナルブランドとして市場に出ているのがSimplismのため、Simplismの方が一般的に知られているということでこのような表記になりました。
しかしながら、実際にはSimplismの思想というのは一切NuAnsには入っていません。Simplismもその名の通り、「シンプル主義」ということでできる限りシンプルなもの作りにほんの少しのアイディアをプラスした製品作り、ということでやっていますが、NuAnsの考え方とは違います。
NuAnsデビュー後はすべての展示会はSimplismとNuAnsを両方展示しつつ、最近ではNuAnsの方が比重が大きくなってきたりもしています。2枚目の写真は一昨年2015年にフランスはパリでメゾンエオブジェというインテリア・ライフスタイルの展示会に出展した時のもので、この時はNuAnsだけの展示でした。TENTも一緒に来てくれて、みんなでNuAnsを広めようと一緒に工夫したり、苦労したり、遊んだりしました。
コラボレーションといってもさまざまな形態があると思います。一緒にもの作りをする、というだけでもコラボレーションと言えますし、TENTもたくさんのクライアントワークもこなしています。ただ、私としてはSimplismではない新しいスタイルのラインナップを作って行く際に、デザインだけを誰かに頼むということはしたくありませんでした。一緒に0から考えて、ブランドとして立ち上げられるパートナーとやりたいと思っていました。それが、TENTだったのです。
一緒にもの作りをしたいとTENTに話を持ちかけた時も、最初からその話で始めました。そして、TENTもそれを受け入れてくれたのでNuAnsのストーリーが本格的に始まったのです。まだ、NuAnsという名前もコンセプトもできあがる前の話です。私としては、こんな製品を作っていきたいと思っているということはTENTに伝えて、それを作っていく新しいブランドを一緒に立ち上げ、単に製品のデザインだけでなくパッケージやマニュアル、付属品、梱包の仕方、カタログやウェブサイトなどの見せ方などすべてを一緒に作り上げる、まさにコラボレーションとしての仕事をしようということになりました。
このやり方は、過去にそうあるべきと思った事例がありました。以前に当社がJawboneというブランドをアメリカから初めて持ち込んだ時に、この会社の製品のChief Creative Officerとしてイヴベアールというデザイナーが関わっていました。彼と話していたときに、彼は「デザインとは製品だけのことじゃない、お客さんがパッケージを見る、開ける、使い始めるまでのすべての体験をデザインすることだ。そして、それを本当の意味で実現するにはその会社の決定権を持っていないといけない。工場の選定から製造プロセス、素材に至るまでもデザインプロセスだ。もちろん、最終的にマーケティングもデザインの範疇だ」という趣旨の話をしていて、実際に彼はJawboneの役員の1人として経営にも関わっていました。だからこそ、彼の製品は製品だけでなくすべてがしっかりとデザインされていました。
そんなもの作り、デザインをTENTと一緒にしたかったのです。TENTからしても、クライアントワークとは違う関わり方で、常にNuAnsのことを考えてくれていて、いつも一緒に苦しんだり、喜んだり、迷ったり、時には怒ったりしながら、自分事として取り組んでくれています。デザイナーとしても素晴らしいアウトプットを出してくれる2人ですが、人としても素晴らしく、ミーティング後の打上げはいつも楽しくて、さまざまな話であっという間に時間が過ぎてしまいます。
もの作りにおいても、信頼していますし、信頼してくれているところもあると思います。そんな我々が送り出すNuAnsは、これまでとは違ったモノをお届けしていきます。
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[All About NuAnsバックナンバー]
・Vol.1 はじめの一歩
・Vol.2 はじまりのはじまり
・Vol.3 TENTとの出会い
・Vol.4 クリエイティブユニットTENT
・Vol.5 TENTとトリニティ、そしてNuAns
・Vol.6 NuAnsというブランド名に込められた想い
・Vol.7 基本のコンセプトは「ニュアンスのある生活」を提供すること
・Vol.8 これまでにないニュアンスを提供するために【素材編】
・Vol.9 新しい回答は、ケーブルとの戦い。
・Vol.10 NuAnsの最初の製品「MAGDOT」は一番シンプルなケーブルホルダー
・Vol.11 デバイスたちの居場所を定義する、「MAGMAT」と「MAGFIT」
・Vol.12 ケーブルを再発明。すべてを再設計したケーブル「BANDWIRE」
・Vol.13 最高の使い勝手と心地よい手触り、インテリアとも馴染むモバイルバッテリー「TAGPLATE」
・Vol.14 これまでにはなかった、まったく新しいスタイルのモバイルバッテリー「ROLLDOCK」
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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