知的財産権は運用するものである(後編)

2015.03.31

「知的財産権は運用するものである(前編)」はこちら

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■特許事務所、弁理士について

零細企業で特許や商標を取得しようとすると、費用面からどうしても自力での出願が多くなると思います。

僕たちも当初は自力で出願をかけていました。審査料よりも高額な費用を払う必要があるのか・・・という疑問もありますし、そもそもその時点で社員は5-6人、商標や権利がどれほど大きくなるのか全く想像できていません。コストはかけなければかけないのが一番という考えでした。

しかし、実際には拒絶査定がでてしまい、困り果てて弁理士にお願いしたのがきっかけで、すべての特許は弁理士経由で出願しています。

なぜなら、審査基準や法律は常に変わり、常に新しい情報を仕入れていないといけません。

たとえば、商標を複数ヶ国に、現地代理人を介さず一気に申請することがマドリッドプロトコルという国際出願方法がありますが、これも年々参加国が増えたりしています。

また、このマドリッドプロトコロルのような出願方法は、意匠権では無かったのですが、平成26年の法改正で「ハーグ協定」という新しい国際出願ができるようになりました。

こういった法改正や、実裁判における判例などからの解釈のアップデートは、どうしても素人では難しく、プロに任せるべきだと思っています。
■特許を取得するのは何のため?

忘れてはいけないのは、特許を取得すること自体が目的ではない、ということです。

よく、取得自体が目的になっていると、弁理士を使わなくても自分で取れば安く取れる、という意見が出てきます。取得しさえすれば、ライバル企業は類似品は作ってこなくなる、というのであればそれでOKでしょう。

しかしながら、特許を使って他社への模倣への防御、というのが製造メーカーにとっての基本的な目的です。そのためには権利を取得するだけではなく、運用することが必要になります。

効果的に運用するには、製品パッケージやカタログなどにきちんと権利を表記する、というだけでなく、模倣品が発生したときの警告文の作成、権利の拡張、更新、取得すべき関連特許、さらに国際出願など、さまざまな情報が必要です。

これを通常の仕事中でこなしていくのは大変難しいです。もちろん、項目の多い特許を申請するにも、独特の言い回しや図面、類似特許の引用、拒絶査定が出たときの修正申告など、キチンしておいた方が取得後もより強い権利となります。

誰かが一言で何かの権利があると言っても、実際に特許の権利を読み進んでいくと、コア技術は拒絶されて、副次的な部分のみ権利が認められていることも少なくありません。コストだけではなく、きちんとサポートしてくれる弁理士と進められるのであれば、必要経費として計上していった方が良い、と私は思っています。

■将来への必要経費

今はそれほど海外展開を考えられていない会社の方たちにも、将来を見越して大きなコストと時間をかけていくのは難しいかもしれませんが、少しでも戦略立てて進めていかれることをお薦めします。

長々と書きましたが、次回は特許に関わる助成金の実態についてエントリーしようかと思います。

このブログを書いたスタッフ

開発

ようへい

開発、生産工程に関わる。家具メーカーのセールス時代に星川と出会い、意気投合してトリニティに転職。製品開発で中国に何度も通ううちに辛い食べ物に覚醒。隙があれば食べ物にハバネロソースをかけてしまうため、周囲から嫌がられている。

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