2024年6月に発売されたiPad Pro（M4）には、1TBと2TBだけ選べるオプション、Nano-textureガラスがあります。ガラス表面に微細な加工がされていて、光源の写り込みを大きく抑えるという技術です。

そこで、よくお問い合わせいただく内容で、「Nano-textureガラスには、画面保護ガラスやフィルムを貼ることができないのか」と聞かれております。

Nano-textureガラスの光源の反射を抑えるという機能は、フィルムやガラスを貼ると効果がなくなります。その意味で、私たちとしてはNano-textureガラスにフィルムやガラスを貼るのは非推奨、とさせていただいております。

ただし、フィルムやガラスを貼ることで、剥がした後も効果が復活しないのではないか、という部分について、長期間貼り付けての効果をしっかりと確認すべく、2ヶ月間にわたって貼り付けたまま使用し、検証してみました。

画面保護フィルムとガラスを画面に貼り付けている状態です。画面に映った二つの光源を見ると、保護ガラスの上ではしっかり反射されてしまうのが分かります。

保護フィルムを剥がしてみました。

一見するとまったく影響ないくらいまで綺麗に剥がせますが、太陽光などに当ててよく見ると、うっすらと境界線が残っています。写真では写すのが困難です。

保護ガラスも剥がしてみます。

剥がしてしまえば、特にベタつきが出たり、反射防止の効果が落ちるたりすることなく、一見綺麗になりますが、やはり太陽光の下でよく観察すると、うっすらと境界線が出てきます。

Apple Pencilを使ってメモを取るのは特に変化なく使えました。

以上の結果から、iPad ProのNano-textureガラスに対し、
・保護ガラスや保護フィルムを貼ると、反射防止効果がなくなるので貼り付けは非推奨。
・また保護ガラスや保護フィルムを剥がしたときに、ごく僅かに吸着ノリの境界線が残るため、非推奨。

あくまで室温で2ヶ月間使用した際の結果となりますが、参考にしていただければと思います。