- 10月
- 2024年11月
発表時にはその名前のイメージ通りに消えゆく運命であるかに思えた新しいiPod classicが売れているという話をよく聞きます。特に80GBの売れ行きはiPod touchを越えるほどで、iPod nano(3rd)に次ぐ勢いだというのです。
確かに、先日某店舗の店頭応援で週末に1日立った時にも、iPod nano(3rd)を買うかiPod classic 80GBを買うかを迷っている人が多くいました。フルモデルチェンジしてビデオが見られるようになったiPod nano(3rd)と、もともとビデオ再生ができていて、容量がスライドして80GBと160GBに大きくなった(以前は30GBと80GB)だけに「みえる」iPod classicでは魅力の差は歴然だと思っていました。それもあって、個人的にはiPod nano(3rd) > iPod touch > iPod classic > iPod shuffle(2nd)の順で売れているのかと思っていました。
ところがところが、冷静に分析してみるとiPod classic 80GBの魅力はiPod nano(3rd)に迫るモノがあるのです。
iPod nano(3rd)とiPod classicの比較
iPod nano(3rd)8GBとiPod classic 80GBの価格と容量を比べてみると、前者が23,800円なのに対して後者が29,800円なのでその差は6,000円ということになります。しかし、その容量は10倍になっています。曲数でいえば、iPod nano(3rd)が約2,000曲なのに対してiPod classic 80GBは容量比と同じで約20,000曲となります。
簡単に言うならば、「選択した曲だけを持ち歩く」か「すべての曲を持ち運んで自分で選択できる」かの差になるわけです。よく訊かれる質問に「2,000曲はいれば十分ですよね?」というのがありますが、2,000曲というのはCDのアルバムが10曲入りであると考えると200枚分です。そのイメージだけ考えると多いような気もしますが、データファイルなどと違って曲は捨てるということをほとんどしないと考えられ、つまりは増えていくだけのものであると仮定すると、アルバム200枚分というのは実際にはあまりにも心許ないのではないかと思います。
実際にあまり曲を買わない私でも、過去からの積み重ねでiTunesには3,000曲以上が入っています。また、私の場合にはMP3 192kbpsでエンコードしているため、容量としては20GBを越えている状況です。
機能面で考えてみますと、iPod nano(3rd)とiPod classicの差はほとんど無いと言っても過言ではありません。ディスプレイが物理的に大きいのでiPod classicが若干有利であるといえるでしょう。また、肝心の音質についてもiPod classicの方が大きさと価格が関係しているのか高音質であるといえます。
こう考えると、価格、サイズ(重量)、それにカラーバリエーションというのがiPod nano(3rd)のアドバンテージになるといえます。価格に関しては6,000円を出せば10倍の容量が手に入り、iPod自体の楽しみ方が変わるのでメリットは大であるといえますし、カラーバリエーションに関してはカラフルなケースを装着することにすれば解決します(これを我田引水といいます)。
ということで、どうしてもサイズが気になる人以外はiPod classic 80GBを買うという選択肢がかなり有力になってくるのです。これが、iPod classic 80GBが売れている、という理由なのでしょう。ちなみに、同じiPod classicでも160GBの方の売れ行きはイマイチのようです。40,000曲という膨大といえるほどの曲数を収めることができるのですが、どうしても42,800円という価格までは手が出せないという人が多いのでしょう。iPod touchを買える価格でもありますので迷うところでもあるのでしょう。
こう考えると、iPod shuffle, iPod nano, iPod classic, iPod touchとそれぞれのラインナップが微妙にクロスオーバーしながらすべての価格帯を網羅し、さまざまなニーズに対応できるようにしっかり考えられていることがよくわかります。
「iPod classicは中継ぎでいずれ消えゆく運命のモデル」だなんて言っていた人はどこの誰でしょうか?(汗)
追記:iPod nano(3rd)のアドバンテージがもうひとつありました。それはNike+iPodの存在です。これはiPod nanoシリーズのみの特権です。これがあるからiPod nanoを買うということもあるかもしれません。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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