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2021年度から取り組みを始めた健康経営の活動も、そろそろ1年が経ちます。あえて、歯に衣着せず申しますと、「活動量計【weara】を開発している会社なのだから、自社が健康であることを商談でアピールをしたい」という動機から健康経営の取り組みが始まり、私自身、そんな理由で…と困惑しているわけですが、結果的には良い方向に進展していると感じています。1年間の活動を振り返り、活動を経て起こっている変化をまとめてみました。
▼2021年度 健康経営に関する主な活動
2021年6月8日:健康経営推進プロジェクトメンバー任命
wearaの商談で自分たちも健康であることをアピールしたいと言われてメンバーに任命されたことは正直、心が重くなりました。私自身、おそらく健康に気をつけている方だとは思いますが、体力をつけようと思いランニングをすれば数週間でダウンして、回復までに数ヶ月かかるようなことを何度も繰り返してきたため、「みんなと一緒に健康を目指す」ということにかなりの不安がありました。自分のペースを守りながら、できることから少しずつやらないと体調を崩してしまい、かえって不健康な時期が長くなります…。
とはいえ、「健康な企業であることをアピールする」というのはすなわち「健康経営優良法人」に認定されることを意味していました。「健康経営優良法人」の認定要件を確認してみたところ、社員一丸となって運動を頑張ろうというものではなく、社員が働きやすい制度や環境を整えることがメインの取り組みになりそうということがわかりました。当時はまだわかっていませんでしたが、当初は2021年8月には申請をすることになっていましたので、週2回のミーティングを実施し、急ピッチで準備を進めることになりました。
始まりが突然なのは、プロジェクトチームに入っていない社員も同じことで、健康経営が始まるからといって何をどうするのか、どう変わっていくかがどうにもわからない雰囲気でした。「みんなで取り組む」というのも、これまた大変そうだなぁと漠然と感じていました。
2021年8月2日:健康企業宣言
健康経営優良法人に認定されるためには、まず、所属している関東ITソフトウェア健康保険組合から「銀の認定」をいただく必要があることに気づいた私たちは、取り組みのスタートとなる「健康企業宣言」をしました。
健康企業宣言をリリースするにあたって、代表取締役の星川に健康経営に対する考えをまとめてもらい、ホームページに公開しました。
「健康経営優良法人」に申請するためにはまず「銀の認定」を取得する必要があり、「銀の認定」を取得するためには最低6ヶ月間の取り組みが必要になるため、2021年8月に始まる「2022年度健康経営優良法人」の申請には間に合わない…と気づいたのもこのころでした。こればかりは仕方がないことなので、「2023年度健康経営優良法人」の認定を目指して進行していくことにしました。
週に2回のミーティングで「2020年度健康経営優良法人認定要件」と「銀の証 認定要件」を読みながらトリニティの健康に関する課題や改善ポイントが見えてきたころ、社内イントラネットに「健康経営」に関する掲示板を設置しました。健康に関する情報の共有や就業規則改定に関するディスカッション、衛生講話をお知らせする場として活用しています。
2021年8月26日:コラボヘルスデータ利用開始
生活習慣病の予防を目的に、関東ITソフトウェア健康保険組合から「特定保健指導対象者」や「生活習慣病対象者」の情報を共有してもらい、健康経営推進チームから対象者に受診勧奨を促します。これらの対象者は、健康経営推進チームの中でも役員しか見られないように協定を結んでいます。健康診断の結果は個人に関するトップシークレットの情報だからです。コラボヘルスデータを利用することで、誰が対象かだけでなく、生活習慣病の改善・予防に関するセミナーや改善プログラムの情報もお知らせしてくれます。
2021年10月1日:産業医サービス Avenir 利用開始
トリニティのような社員20名ほどの会社の規模だと専任の産業医がいることは少ないかもしれませんが、健康に関する相談ができる専門家や専門のサービスが必要だと思い、契約を決めました。当時はコロナ真っ只中で緊急事態宣言のためにリモートワークしている社員も若干名いるような時期だったので、オンラインで打ち合わせができることが契約の決め手でした。健康やパワハラに関する相談窓口サービスも利用することにしました。
2021年10月1日〜14日:第1回 健康意識調査アンケート実施
健康経営推進ミーティングで「健康経営優良法人認定要件」と「銀の証 認定要件」を読む中で、健康課題を設定する必要があることに気づきました。課題の洗い出しのために現状を把握すべく、健康意識調査アンケートを実施しました。アンケートには普段聞き慣れない「プレゼンティーイズム」や「アブセンティズム」といった言葉が登場してきたので、頭にいっぱいハテナを浮かべながらアンケートを実施したのが懐かしいです。
健康意識調査アンケートの結果、下記の健康課題を設定することにしました。
毎週月曜日の朝礼でストレッチ実施開始
「健康経営優良法人認定要件」を眺めていて、試しに、何か運動機会増進になることをみんなで取り組んでみるか…という話になり、普段運動をする人もしない人もみんなでできそうなストレッチを毎週月曜日の朝礼で実施することになりました。現在は、月曜日と水曜日の週に2回、ストレッチを実施しています。
2021年11月1日〜14日:社内ウォーキングイベント「トリニティウォーク」実施
外を歩くのが気持ちよくなってきたころ、2週間限定のトリニティウォークを実施しました。チーム対抗戦で優勝チームにはブランド肉を贈呈という豪華な企画です。1駅歩いて帰る、休日に遠出してみるなど、思い思いの作戦で臨んでいたように思います。
2021年12月3日:スポーツ庁主催の「FUN+WALK PROJECT」に参加開始
出遅れた感もありますが…スポーツ庁が主催している「FUN+WALK PROJECT」に参加し始めました。
2021年12月3日〜14日:ストレスチェック実施
産業医サービスの Avenir が提供しているストレスチェックテストを受けました。テストの内容は厚生労働省が公開している質問と同じです。
ストレスチェックの結果は産業医に確認してもらい、事後面談が必要なメンバーの対応などをしました。
2022年1月6日:社内サークル発足
コミュニケーション促進を目的として、社内サークル活動を実現させるべく『社内サークル活動規定』を作成し、無事、ゴルフサークルが発足しました。ひと月あたり、ひとり2,000円まで活動費用の補助が出ます。
2022年2月1日:1ヶ月間の歩数集計開始
11月に実施したトリニティウォークが無事終了し、健康課題にもある歩数を継続的に記録していくことにしました。Googleフォームで『歩数提出フォーム』を用意し、毎月提出してもらっています。少しずつではありますが、1ヶ月間の歩数が全体的に増えてきています。
2022年2月1日〜:2021年度健康診断受診
今年度も無事、健康診断受診率は100%を達成することができました。今年度は新型コロナウイルスによる保育園の休園・学校の休校のため、健康診断受診日をたびたび変更しなければならない人や、風邪気味で受診日を変更しなければならない人などがいて、なかなか思うように進まなかったのが印象的でした。予約を取り直すのも面倒ですし、自分の業務を調整して受診しに行く必要があるため、受診率100%もひとりひとり努力の結晶だなと感じました。
2022年3月:銀の認定申請
約6ヶ月間の活動を経てようやく、「健康経営優良法人」認定のためのファーストステップ「銀の認定」を申請しました。「銀の認定」を申請するためには、最低6ヶ月間の活動が必要となります。6ヶ月間、急ピッチで準備を進めてきた集大成です。
そして、無事、2022年5月17日に「銀の認定」を取得することができました。これで「2023年度 健康経営優良法人」に申請することができます。
2022年4月8日〜15日:第2回 健康意識調査アンケート実施
本格的な活動から6ヶ月が経ち、5月に期初を迎えるトリニティにとっては年度末にもあたるので、2回目となる健康意識調査アンケートを実施しました。当初、商談で健康な企業であることをアピールしたいという理由から始まった活動ではありましたが、2021年10月に行なった1回目のアンケートと比べると、全体的に数値が改善され、健康に対する意識も高まったように感じられる結果となりました。良い方向に向かっているようです。
(アンケート結果一部抜粋)
2021年10月のアンケートでは自分の1ヶ月の歩数を把握していないという人もいる状態でした。
有給休暇の取得率は、政府推奨の70%以上を健康課題に設定しています。3ヶ月に1回はマネージャーが年次有給休暇を付与された期間内に5日間取得しているかを確認しています。有給休暇取得率を健康課題に設定したことで、以前よりも気兼ねなく有給休暇を取りやすくなったように感じています。
1回目のアンケートで「朝食欠食」という言葉を初めて知りました。半年が経ち、欠食率がずいぶん改善されました。ダイニングにポスターを貼るなどして注意喚起してはいましたが、ひとりひとりの意識が向上しているように感じられました。
前回よりも悪くなっている項目もありました。4月は年度末ということもあり、かなり忙しい時期でした。一方、10月は1年で一番忙しいiPhone新製品の発売を乗り越えた直後なので、逆にホッとしている時期かもしれません。2022年10月の集計結果が気になるところです。
▼衛生講話・研修
健康に関する知識を得て実践するために、産業医と保健師のおふたりに衛生講話をお願いしています。毎回新しい知識を得ることができますし、疑問点に対して回答してもらえるので、とても有意義な時間になっています。
- 10月15日:第1回 衛生講話 たばこの害について
- 12月17日:第2回 衛生講話 生活習慣病について
- 1月14日:第3回 衛生講話 女性の健康について
- 2月18日:第4回 衛生講話 メンタルヘルスについて
- 3月22日:第5回 衛生講話 新型コロナウイルス感染症について
- 4月17日:第6回 衛生講話 睡眠について
- 東京連合会健康保険組合が提供するメンタルヘルスに関する研修動画を社員全員で視聴
▼就業規則の改定
地味に辛かったのが就業規則の改定でした。スケジュール進行上、3〜4ヶ月ほどで決着していったのも大変だった理由です。2022年4月に改定版の就業規則が無事完成しました。これまでマネージャーと都度相談して取得していた生理休暇はじめとする特別休暇もGoogleフォームから申請できるようにしたので、使いやすい制度になったのではないかと思います。
- 休暇申請フォーム改良・申請ルールの整理と再周知
- 新型コロナウイルス感染症感染時の出勤と休暇に関するルール整備
- 新型コロナウイルス感染症ワクチン接種に関する就業規則と休暇制度整備
- 禁煙補助に関する制度整備
- 非喫煙者に対するインセンティブ制度制定
- 女性の健康に関する社内制度整備
- 健康診断後の再検査・精密検査受診時の休暇制度整備
- 特定保健指導受診の出勤認定整備
- 産後パパ育休制度の就業規則化
- 社内サークル活動規定制定
▼健康課題に対する実績の振り返り
2021年度は年度の途中から本格的に取り組みを始めたためか未達成の健康課題が多くありました。そこで、2022年度は2021年度の健康課題を踏襲して設定しました。社員の入退社の関係で、喫煙率は目標を達成したため、目標値を少し厳しくしています。
健康経営推進プロジェクトメンバーに任命されて数ヶ月間はTwitterやインターネットで「健康経営 辛い」と検索しては同じような境遇の人を探すというネガティブな状態でしたが、2回目の健康意識調査アンケートの結果を見ると、何はともあれ良い方向に向かっているようなので安心しています。2022年度はいよいよ、健康経営優良法人に申請します。無理せずコツコツ、健康経営の活動をみんなで続けていけたらと思います。
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このブログを書いたスタッフ
経営企画
あさすけ
とてつもない悩み性であったが、この会社に入ってから「死なない! 大丈夫!」が合い言葉に。日々、色々な人に助けられながら元気に働いている。透き通った歌声の、トリニティの看板娘。
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