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いつの間にかドル円為替レートが105円台に。

2013.12.28

投稿者 : ほっしぃ

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年末に向けてバタバタしていたり、大掃除だ山分けだなどとしているウチに、さらに円安基調になり105円台まで突入してきました。特に昨年から販売しているような製品は値付けが90円前後を想定していますから、105円になれば約15%の原価上昇となるので、何もしていなくても、同じように製品を販売していても、私たちの手元に残る利益がその分だけ減るということになります。

NY円、続落1ドル=105円10~20銭、一時5年ぶり円安水準:日本経済新聞

ここでとても重要なのが、アベノミクスと呼ばれる経済政策が約1年間続けられて、思惑通り市場のお金の供給量を増やし、相対的に円貨の価値を下げて円安誘導にしているところまでは来ているのですが、その後に来るべき賃金の上昇が追いつかないままに物価だけを上げなければいけないということです。株価は過去にないほど上昇しているので、莫大な利益を得ている人もいます。しかしながら、株式をもって運用している人というのは一握りの人であって、株式を持っていない人には何の意味もありません(私も株式運用をしていません)。また、所有株の株価が上がっても売却して現金化しなければ、これも帳簿上の利益であって消費に使えるものではありません。

改めて書かなくても、みなさんは円安になれば輸出企業が相対的に潤い、輸入企業の利益が減るようになるというのはおわかりになると思います。しかし、特定の製造業を除けば、食料品も含めて我々が生活するほとんどは輸入品で成り立っています。そのため、製造業が円安による効果で輸出増加によって利益を増やし、それを従業員に還元して輸入品の値上がりを受け入れられる体制を作っておかないと、単に物価が上がるので収入に対する支出が相対的に支出の方が上回るだけで、生活が困窮する方向に進んでしまいます。

現状、税制の見直しなどで個人の税金や社会保険料などが上がるために可処分所得は減っていくので、余計に収入と支出のバランスが悪くなってしまっています。そこにさらに消費税増税というさらに支出が増える施策が始まってしまうので、日本に住む人々の生活は良くなる見通しがありません。

我々のような輸入企業は、前述のように同じ製品を同じように販売しているだけでは利益が15%以上減ることになりますから、単純に赤字転落を防ぐには原価低減かコスト削減、もしくは販売価格を上げるしかありません。原価低減は、現状の中国生産から考えると人件費や材料費の増加、運送コストの増加などから不可能に近いといえます。コスト削減は当然企業としては進めていくべき方向ではありますが、全体のコストを数%下げることが精一杯なのが普通です。そこで出てくるのが販売価格の上昇で、実のところ物価の上昇を狙っているアベノミクスにも沿う形になります。

しかしながら、日本に住む人のほとんどが前述のように単に可処分所得が下がり、物価が単に上昇すれば生活に困窮するわけで、購買を減らすしか防衛策が無いということになります。つまり、価格を上げるだけでは単に売上数量が落ちるだけということになります。

とても難しいのは、一般的な感覚として同じものを値上げして買うか、というところです。生鮮食品などはある程度毎日価格が変わっていたりするので少し免疫があるかもしれません。しかし、たとえば我々が販売しているような製品で、数ヶ月前に980円で買えていたものが1150円になっても、あまり納得感がないのではないでしょうか。工業製品の場合には、基本的にものは同じで価値も同じと考えられるからです。

私が製品を作る際に、特に値付けで考えるのは価格のバリュー感です。つまり、その製品に対してその価格で納得できるのかどうか、というところです。我々でコストコントロールができない海外製品などは仕方なく、海外価格よりも高くなることはありますが、Simplismブランドではその製品の素材や質感、提供する機能、新規性、独自性、市場の価格などを鑑みて値付けをします。場合によっては通常得ている利益を取れない状態で販売に踏み切ることもあります。

ここで、仕入れ価格が上がった、為替が円安になっているという理由だけで販売価格が上がるのが納得感を得られるのかがとても重要です。新製品を作る際には、付加価値を付けて相対的にはバリュー感が出るように工夫することができると思います。たとえば、1000円で販売していた製品を1200円にせざるを得ない場合には、たとえば500円の価値と思えるものを付属させることで1500円くらいで販売するようにすることで、トータルとしては納得がいく価格になると考えます。ただ、既存製品の内容を変えることはそう簡単にはできません。

一時的に為替レートが105円になっていたとしても、そのレートでいきなり決済するわけでもないので、たった今の話ではありませんが、今後じわじわと効いてきますので、これからが考えどころです。特に、来年4月の消費税増税のタイミングで価格体系は変更せざるを得ないと思いますが、便乗値上げと思われないようにもしなければいけませんし、最終的に納得いく価格に仕上げていきたいとは思っています。
それでも、結果としては値上げになるので、ここにご理解を得られないと単に販売減になるのをとても心配しています。これからの数ヶ月で従業員の賃金が上がっていく、もしくは上がるような未来を予測できるような状況にならないと非常に厳しくなると思っています。アベノミクスの完成形を目指して、自分の主義主張を貫いて参拝したり憲法改正などに勤しむのも良いですが、まずは経済を良くすることに専念していただけると日本の99%を占める中小企業の一部としては嬉しい限りです。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「 Simplism 」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は24時間365日のウェアラブルデバイス「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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