- 10月
- 2024年11月
ドイツベルリンでは日本ほどではありませんが、比較的地下鉄および電車が発達していてベルリン市内であれば車がなくてもほとんど不自由なく移動することができます。そして、ご存じの方もいるかと思いますが、改札というものがありません。改札を通るために狭いところを進む必要も、それによって人の波が詰まってしまうこともなく、階段を下りたらすぐにプラットホームが見えてすぐに乗ることができます。
切符自体は存在しています。ただ、エリアと日数に寄って分かれているだけで、なおかつそれらを確認する改札という仕組みがありません。つまり、乗客がどの切符を持っているのかは入場時に検査しないのです。バスや電車などほとんどが共通の切符になっていて、バスでは一応見せることになっていますが、乗った感じでいうとほとんど見ていません。
こう書くと、じゃあ、1日券を買って、ずっと乗ることもできるじゃないか、極端なことをいえば切符を買わなくても乗れるじゃないかとなるかもしれません。入場時にゲートを設けてチェックする仕組みがない以上、電車に乗ることはできてしまいます。ただ、インスペクターと呼ばれる人がたまに車内で検札をします。ここで、もしも切符を購入していないと判明すると罰金を科せられます。詳細は、軽くググってトップに来たAll Aboutのページを見てみてください。
この仕組み、国によっては実施が難しいかもしれませんが、特に先進国で文化的な土壌がある国では逆に合理的なのではないかと思います。
まず、改札システムにかかる膨大な導入コストとメンテナンス費用、人件費がかからなくなることが挙げられます。日本はものすごいシステムでやっていますので、鉄道会社は莫大な費用をかけています。それが当然運賃に反映してくるわけです。また、この全部共通、いくつかのエリアだけに分かれていて全部均一料金、というのも料金設定プログラムを厳格に作っていかなければいけないシステム開発などを考えると、そのコスト分を使わずに済むのは相当なコスト削減になります。
現実的には少しのずるい人がいて、なんとか支払わずに乗ろうとしてしまうとは思います。ただ、それがマジョリティになるわけでもなく、その損失分はそんなに大したことにはならないと思います。乗ろうと乗るまいと常に電車もバスも走っているわけですから、100人のうち1, 2人支払ってなくてもトータルのコストは変わりません。もちろん、ちょこちょことインスペクターを動員して規制することである程度抑制されます。
こう考えると、膨大なコストをかけて料金設定や改札システムを作るよりも合理的だといえるのではないでしょうか。ドイツだけでなく、ヨーロッパのいくつかの国はこの仕組みを採用しているということです。今となっては日本は難しいと思いますが、こういう考え方も面白いですね。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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