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2019.07.27
平均的な夫婦の老後資金に「2,000万円」が必要とする試算を盛り込んだ金融庁の報告書は、麻生太郎大臣が報告書の受け取りを拒否するという、なかなかあり得ない事態に発展しました。その後、急に世の中では投資の話が盛んになってきていて、政府としてはその文書に責任を負わないのに、結果としては文書内で勧められている通りの投資が増えてきているという結果になっています。
金融審議会市場ワーキング・グループ「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案) (PDFが開きます)
しかし、ここで急に騒ぎ立てている世間一般の方々に言いたいです。定年後に年金以外におおよそ2,000万円が必要って「前から知ってましたよ」と。なぜならば、当社の退職金制度はそれを前提に作ったという経緯があるからです。
起業した2006年はたった3人だったということもあり、社内のルールなどあまり決まっていませんでした。その後に、公募で人財を募集するようになり、ある程度の人数になってきたところで、ちゃんとした就業規則を作ろうということになりました。顧問をしてもらっている社会保険労務士からは、よくあるテンプレートをもらいましたが、難解な言葉だったのをひとつひとつ読み解いて、必要ないものは削り、なるべく文章を自分で書き直すようにして作り上げました。
その際に、退職金制度を検討しました。そもそも、退職金制度とはどういう意味があるのかと考えると、当社で勤め上げて定年退職した時に人生に不安を抱くことがあってはいけない、そのために会社が積み立てをしていくというものだと結論づけました。そのため、ではいくらあったら社員は当社を定年退職後に不安なく生きていけるのだろうか、ということで調べてみたところ、平均的に2,000万円だということが判明したいのです。
もう10年ほど前のことなのでどのソースだったかは定かではありません。今回のような騒ぎになることもなかったので、おそらく民間の調査だったのだろうとは思います。しかし、その時から約2,000万円という数字は出ていたのです。その時にはまだ定年は60歳が普通だったので、今とは少し状況が異なるかもしれません。とはいえ、おおよそ2,000万円というのはかなり一般的な認識だったと思います。
当社の場合、退職金は一般的な企業と異なり、入社時の年齢から定年退職までの間の勤務年数に対して年単位で退職金の金額を明示しています。基本的に3年超勤務した場合に支給対象になりますが、おおよそ30歳前後から対象の人は60歳の退職時には2,000万円前後の退職金を支給することになっています。
もちろん、この2,000万円も平均的な数値なので、もっと少なくても生きている人もいれば、もっと多くなければいけない人もいます。そこは個人個人の生き方ですから、それ以外に必要なお金があるのであれば、別途貯蓄するか、それを増やすようなことをすべきです。
軽く検索した結果で見ると、中小企業における大卒の方が退職金が多くて152〜1138万円となっています。ちなみに、当社は学歴・性別は一切無関係のため大卒だろうが高卒だろうがまったく待遇は変わりませんので、当然退職金もそういう区別はありません。単に、入社から何年経過しているかということだけが算出根拠です。
30歳で3年超勤務しているということは27歳で入社して、33年勤め上げてもらっているわけですから、安心して退職してもらいたいですよね。我々のように社員数20名を切るような零細企業としては、しっかりと考えて作られている制度だと自画自賛しています。ちなみに、退職時になってから2,000万円を用意するというのは無理ですので、中小企業退職金共済制度(中退共制度)を活用したり、保険と組み合わせての積み立てを行なっていて、これを退職金支払時に取り崩して支払うということになります。
ここまではしっかりと設計しているのですが、昨今の65歳定年制などについてはまだちゃんと仕組みを作れていません。年齢が仕事をするわけではないのですが、どうしても継続して能力を発揮し続けられるかという問題もありますので、よく考えて設計する必要があると思います。
というわけで、基本条件としてもそんなに悪くないと自負している当社は、退職後のことも考えた退職金設計をしているので、年金2,000万円問題はもう10年ほど前から対応しているのですよ、と訴えたい所存です。
★
P.S.
当社の募集要項には具体的には年金額が書いていませんが(入社時の年齢によるため)、30歳で権利を得るとするとおおよそ30年で2,000万円となるわけですから、66.6万円が年収に加算されると置き換えることもできますので、見えてないところでも将来を考えて設計されていると自画自賛したいところです。そんな当社が人財募集をしておりますので、是非ともご覧ください。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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