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BALMUDA Phoneがやってきた。そのファーストインプレッションとは。

2021.11.27

MADE IN JAPANの表記が輝かしいです。

予約日にタイマーをかけてまできっちりと予約をしたBALMUDA Phoneが発売日に配達されてきました。すでにさまざまなメディア関係者などがレビューを上げていますが、それらはあえて見ないで自分の視点だけでファーストインプレッションを書いてみたいと思います。特に、私の場合には自分でもスマートフォンを企画・開発したことがあるため、その視点でも感想を書いてみたいと思っています。

質感は良いが、もう少し違う仕上げを期待していた。

まずは、外観からみていきます。今回はホワイトをチョイスしました。BALMUDAのロゴがエンボス加工されていて格好良いです。

枠の部分はポリッシュで、背面は粗めのシボが入っています。2つの異なる仕上げでアクセントになっています。樹脂のポリッシュは、安っぽくなってしまう印象があり、私はあまり使いたくないのですが、枠だけなのであまり問題には感じません。

ただ、私としてはBALMUDA Phoneにかなり期待を寄せていて、素材としては本革だったり、何かしらもっと高級感のある素材を想像していたので、単に樹脂だったのは若干意外でした。ただ、やはり素材としての安定感は抜群に良いので、技術的にはこの方が歩留まりも良いですし、コストとしても良いとは思います。

カメラや指紋センサーなど、背面のごちゃごちゃ感は否めない。

パッとBALMUDA Phoneを見て、残念だったのは背面の要素がごちゃごちゃとしているところでした。おそらく技術的なところとの兼ね合いでこうなってしまっているのだと思いますが、ラインが揃っていなかったり、センターになっていなかったり、秩序のない配置なのはあんまり良いと思えませんでした。

特にコンパクトモデルで、5Gにも対応していたりと、最新技術を盛り込んでいるためにパーツの配置や基板の設計は難しいのは重々理解した上で、それでもデザインにはこだわって欲しかったなと思います。

NuAns NEOを作った時にも、エンジニアと揉めに揉め、それでも端子の位置などはなんとか希望通りに実現することができました。唯一、例外としてはフロントカメラがスピーカーと干渉してしまうので、センターに置けなかったことだけが悔いが残りますが、これはほとんど見えるものでもないのでデザインとしてはOKの範囲内だったと思います。

ハードウェア|BALMUDA Technologies」より

余談が過ぎましたが、BALMUDAとして最初のスマートフォンだということで、まだ本領発揮をしてないのかもしれないので、ここら辺は今後に期待したいところです。

思っている以上に手に馴染むシェイプ。

私はずっとiPhoneで言えばPlusやMaxといった大画面タイプを使ってきて、現在はiPhone 13 Pro Maxがメインとなっていて、サブでPixel 6 Proを使っています。両方とも、現在のスマートフォンの中でもかなり大きい部類に入ります。並べてみると一目瞭然。BALMUDA Phoneは長いこと使ってきたスマートフォンの感覚とは全然違います。

iPhone 13 Pro Maxと比べてみると、そのサイズ差は歴然です。
手の中にすっぽりと収まるコンパクトさと背面シェイプは使いやすいです。
iPhone 3GSとかなり近いサイズ感です。

NuAns NEOは、薄型になっていくスマートフォンへの「Another.」として、あえて厚みを持たせ、その代わりにバッテリー容量を大きくして1日使ってもバッテリーが切れないということを目指して開発しました。TENTデザインのシェイプはBALMUDA Phoneともまた違ったラウンドタイプで、とても持ちやすいデザインでした。

SIMフリースマートフォン NuAns NEO/NuAns NEO [Reloaded]」と比較してもかなり小さいのがわかります。

BALMUDA Phoneは背面に曲面があるので、手のひらにちょこんと置いたとき、操作をしているときには、手にフィットする感じがあります。そのサイズ感もあって、とても持ちやすい印象です。ただ、前面に向けて広がるシェイプなので、画面を下にして「リラックスモード(通知や音などが出ないモード)」にすると、引っ掛かるところがないので持ち上げるのが少し難しいです。

また、最大の問題は背面が曲面になっているので、画面を上にした時にはくるくる回ったり、タップした時にぐらぐらと動いてしまいます。これが良いのか悪いのかは難しいところですが、BALMUDA Phoneはコンパクトだから持って使うでしょう、と考えれば特に問題ないのかもしれません。

いわゆる電源ボタンがない。

ちゃんとマニュアルを読め、ということでもあるのですが、お恥ずかしながら、最初に箱から出した時に電源の入れ方に迷ってしまいました。なんとなく、iPhoneでもほとんどのAndroidスマートフォンでも電源ボタンがあるイメージだったので、BALMUDA Phoneにはぱっと見それがなく、全周を3度くらい見直したり、ボリュームボタンを長押ししてみたりしました(笑)。

実際のところは背面の指紋センサーが電源ボタンになっています。わかってしまうと、使い始めるときにはそこから始まるので良いのですが、私が数少ないAndroidスマートフォンの良いところだなと思っている「電源ボタンをダブルクリックですぐにカメラを起動できる」という機能が使いにくいです。

指紋センサーとカメラの位置関係と誤認しやすさ。

デザイン面でも秩序のない配置はあまり好きではなかったのですが、実際に使ってみると、カメラと指紋センサーが誤認しやすいです。右手で持って使用するときの指紋センサーの位置もちょっと微妙かなと思いました。

特に男性で手が大きく指が長いと指紋センサーが右に寄っているため、かなり気を使って指を動かさないと、カメラの方に指がいってしまいます。そして、へこみ方も含めて指先の感触がかなり近いので、一瞬指紋センサーが正しく動作してないかと思ったら、カメラを触っていたということがありました。これは慣れれば問題ないかもしれませんが、やはり右利き、左利きも考えてセンターに配置するのが良いのではないかと思いました。

ハイエンドと比べると少し動作が重いのと、思ったよりも熱くなる。

AndroidスマートフォンはずっとPixelシリーズ、その中でもハイスペックの方を使ってきたということもあって、動作についてもたついたりということを経験していなかったのですが、やっぱり少しもたつきがあったり、スクロールがスムーズでないときがあります。アプリの切り替えのときに引っ掛かるような場面もありました。

そして、まだ使い始めて間もないので、バックグラウンドで何かの処理が走っているのかもしれませんが、かなり熱くなります。持てないというほどではまったくないものの、冬に重宝するなというくらいには熱くなります。動作の重さも含めて、少し経つと解消されるかもしれません。

ソフトウェアの作り込みは素晴らしい。

ハードウェアとしては、第一弾という意味でもう少し期待の上をいって欲しかったなというところはあるものの、京セラという開発会社とのハードルや、ソフトバンクというキャリアの要望もあったかもしれないので、裏側は伺いしれません。

自分なりにアプリなども入れてセットアップしてみました。

NuAns NEOをキャリアに売り込みにいった時にも、奇跡的に3大キャリアの方々にプレゼンテーションをする場をいただけたのですが、コンセプトやデザインにはとても共感してもらったものの、「キャリアモデルにするにはいろいろなハードルと制約が出てくるので、そのままSIMフリーとして出した方がNuAns NEOらしさを出せるかもしれない」と言われました。額面通りの意図ではなく、やんわりお断りをされただけとも言えますが、キャリアから発売するにはかなり高いハードルはあるのかなとは思います。

さて、前置きが長くなりましたが、設定などをしながらちょこちょこと使ってみると、Android OSとしてのカスタマイズの作り込みやオリジナルアプリは素晴らしいと思いました。実際にスマートフォンは何に使うかと言えば、アプリを使うためのものです。その中でもメモ、スケジュールあたりはよく使われるアプリの上位に来ると思います。個人的には電卓は使わないのと、アラームもほとんど使わないですが、使う人たちは多いと思います。

iPhoneでも、実際デザインが素晴らしいといってもケースをつけます。クリアケースであればある程度中が見えるものの、それでも金属やガラスの質感とは異なったものになります。そうすると、iPhoneを使うということはハードウェアそのものよりもアプリを使うということになるのかなと思います。AndroidとiPhoneでもほとんど同じアプリを使っている分には、ものすごく大きく体験が変わるものではないと思いますので、やはりアプリを作ったのはBALMUDA Phoneの体験としては新しいものを提供していると思います。

あとは、発表会で未発表のアプリのアイコンらしきものも出ていたように見えたので、メールアプリの使い勝手が良いものが出てくると、ものすごくBALMUDA Phoneを使うことが増えてくるかなと思っています。

バルミューダの挑戦を応援したい。

デザインやハードウェア面では第2弾以降に期待なところもありました。ただ、それでも私にとってはこれまでにないサイズ感でサブに使うにはちょうど良かったり、アプリやAndroidとしての使い勝手の向上に力を入れているのも素晴らしいと思いました。

製造年月が2021年11月なので、結構最近に製造されたもののようです。

我々のような小さい会社で人数もお金のかけ方も全然違う形で作ったスマートフォンは、結果としては今回のように賛否両論はあるにせよ、大きな話題になったりするところまではいきませんでした。また、自分たちでやってみて、スマートフォンの企画・開発は規模が大切だと痛感しました。キャリアと組めるかどうか、販売拠点を多く作れるか、あたりはとても大きな要素になっていると思いますので、上場も果たしたバルミューダにはこれから第2弾、第3弾と進めていって欲しいと思います。アプリ資産は活かせるので、シリーズ化するメリットは大きいと思います。

私が普段使うような仕事では、スマートフォンの能力をものすごく引き出すようなアプリは使わないですし、ゲームもやりませんし、3Dや動画などもほとんどないので、スペック的には問題なく使えるスマートフォンだと思います。iPhone 13 Pro MaxとPixel 6 Proよりも、iPhone 13 Pro MaxとBALMUDA Phoneの方が使い分けができていいのかもしれないと思い始めてきました。もう少し使い続けていくと新しいことも感じるかもしれないので、何かあればまた記事を書いてみたいと思います。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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