これまでも何度か触れていますし、当社のウェブサイトのトップページのタイトルが「トリニティ株式会社 | Trinity, Inc. 【Digital Life Products】」となっているように、当社のスローガンとして「デジタルライフを豊かにする」というのがあります。デジタルライフとは、普通のライフ（＝生活）ではなく、「デジタルなライフスタイル」簡単に言えばコンピューターやタブレット、スマートフォンなどのデジタル機器のあるライフスタイルを指します。最近はいわゆるIoTと呼ばれるインターネットやネットワークに接続する機器というのもデジタルなライフスタイルを形成するという意味で含まれると思っています。

「豊かにする」もいろいろな意味があり、それはデザインに優れていて生活に馴染むようなものを提案するというのも「豊かにする」だと思っていますし、不便だったことを解消するようなソリューションもより良くなるという意味で「豊かにする」だと思います。

さて、これからのデジタルライフはどのようになっていくのでしょうか。そのひとつの方向性がVRなのではないかと思っています。

当社のオフィス「ザイオン」にはショールーム兼来客用の応接ルームがあります。そこに、PSVRとPS4 Proを常設しました。まずは、VR体験の中でも一番手に入りやすく、簡単に体験できそう、そして評判としてはかなり良いSonyのVRヘッドセットを試してみることにしました。まずはその世界を知ってみること、そこから新しい世界の将来性を垣間見ることができるのではないかと考えたのです。

これまでの画面を見るような体験から、360度の視界がすべて投影される世界というのは、テーマパークなどでの体験に似ていて、現実とはまったく別の世界に変わっていきます。もちろん、まだケーブルがたくさんあるとか、ヘッドセットが重い、大きい、疲れる、酔う、などの問題点はありますが、それらは技術の進歩であっさりと越えられる壁だと思っています。

仕事をするという場面において、現在は多くの情報量を得るために大きなディスプレイを使うという方法を採っていますが、これからはVRがその代りになることは容易に想像ができます（前述の問題は解決する前提）。ディスプレイといういくら大きくしても限りがあるものに情報を投影するのではなく、どこを見ても情報があるという日常と同じ状態になるわけです。また、その大きな存在に縛られることもなくなります。そうすれば、コンピューターとスマートフォンの境目も無くなってきます。スマートフォンの現在における最大の欠点は目から得られる情報が極端に少ないということですが、それが解決されていきます。

普通の生活においても、映画やテレビを見るでも圧倒的な没入感を得られるようになります。たとえばホラーのようなものを見ていても、テレビから少し目をそらせば日常の本棚や時計、インテリアなどの景色が見えるわけで、完全に入り込むということができません。

まだもう少し技術が進化していかなければいけないとは思いますが、それはそんな遠い未来ではないと思っています。そうすると、デジタルライフのあり方が変わる、そこでは我々が何を提供することができるのか、その時代における「デジタルライフを豊かにする」とはどういうことなのか、それを今から想像しておくことは重要だと思っています。

当社スタッフにも体験してもらいたいと、社内体験会および使用講習も行ないました。初めて体験したという人ばかりで、今までにない体験に驚いたり、怖がったり（バイオハザードという怖いゲームをやったからかもしれません）、叫んだりして楽しみました。今は、1人がVRの世界に入り他の人は日常世界で一緒に遊ぶというスタイルですが、これもすぐに全員でその世界に入ることができるようになると思います。

VRも未来のデジタルライフのひとつの切り口だと言えるので、まだまだ他の未来もあると思います。未来は面白いことがたくさん待ち受けていると思うと、ワクワクしますね。