iPadは「器」

2010.02.28

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iPadが発表された日から、iPadのあるライフスタイルを考えて続けています。1人のAppleファンとしては、iPadが自分の毎日の中に「在る姿」を想像して購買意欲を高めていくわけです。Appleファンだからといって、使用しないモノを購入するわけにはいきません。

ビジネスとしてiPadを考えた場合にも、それが人々のライフスタイルの中でどのように溶け込んでいくのかということを想像した後でないと、使い勝手の良いアクセサリーを思いつくことができません。

周りから聞こえてくる声は大きく2つに分かれていて、面白くないデバイスであり売れないだろうというのと、これまでのライフスタイルを一変させてくれるデバイスであるというものです。前者にも頷ける部分があって、iPad単体で考えると、スペック自体も想定内に収まっており、それ自体に目新しい機能はないわけです。ただ、そこから後者の意見を考えてみると、iPadというのは「器」なんだと気付かされます。前者の意見の人はその「器」だけを見ており、後者の意見の人はその「器」に入るものの可能性を見据えているのだと思います。

iPhoneのように「電話」という確固たる機能を持たないiPadは単体で何かを提供してくれるものではないのですが、そこにさまざまなサービスが乗っかってくることによって、いかようにも変化して、さまざまなライフスタイルにマッチしていくのではないでしょうか。

「器」という概念をわかりやすくするために、茶碗を想像してみると良いのかもしれません。茶碗だけを見てよだれを垂らしてしまう人はあまりいませんが、ここにご飯が盛られることによって茶碗は料理の一部となるわけです。あるときは白米で、またあるときは炊き込みご飯、たまにはお茶漬けのようなものが乗っかっていくわけです。

もっとテクノロジー的な呼び方をすると「プラットフォーム」ということになるのかもしれません。iPadは今持てる最新のテクノロジーと、手の届きやすい価格を提供し、その上で何をするのかというのはこれから出てくるサービスに寄ってくるのではないでしょうか。Apple自身で提供するのがiBook storeというひとつの「料理」ですが、iPhoneをきっかけに参入してきた多くの「料理人」たちがiPadの上にさまざまな料理を飾り付けていくようなイメージです。

そう考えると、まだ見えない何かにワクワクさせられるのがわかります。シェフのおまかせコースを頼んだときのワクワクと近いのかもしれません。

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このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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