- 11月
- 2024年12月
現在、当社iPad対応製品のプロモーションを続けていますが、その中でわかってきたことはいわゆる家電量販店での取り扱いがかなり絞られているということです。この件をツイートしたところ反応が多かったので、もう少し考察を加えてみたいと思います。
まず、iPad自体が魅力的な端末であるということを前提に考えますが今回はそこについて深くは掘り下げません。ただし、目玉のひとつであるiBooks(電子書籍の購入・閲覧などの総称として)の動向がまだ定まっていないことや、アメリカでは大きなキラーコンテンツとなっているテレビ番組や映画の購入が日本では未定であるということから、アメリカよりも「売りにくい」のは事実としてあると思います。
それでも、美しいハードウェアデザインをベースとして、わかりやすいユーザーインターフェース、快適なスピード、そしてなによりも5万円を切る価格帯(WiFiモデル16GBの場合)はちょっと手を伸ばせるくらいなので買いやすい端末であるということは言えると思います。テレビや雑誌、ネットなどのメディアでもさんざん取り上げられ、発売時期にはCMもたくさん露出することによって知名度はかなり上がると予想されます。
その中で、iPadの具体的な販売方法としてはアップルストアによるオンライン、リテイルでの販売に加えてApple Premium Reseller(APR)、家電量販店を通じて行なわれると思われます。日本限定で考えた場合、アップルストアは全国の大都市に7ヶ所、APRは6ヶ所ですので、アメリカで200店舗以上Apple Storeがあることを考えるとApple直販(もしくはしっかりコントロールされたAPR)の販売チャンネルはかなり少なく、膨大な需要に応えるためには家電量販店での販売がキーになります。
そこで、冒頭の話に戻りますが、今回アップルはかなりiPad取扱店を絞り込んでいるように見えます。理由としては、Appleというブランドをしっかりと販売できるポテンシャルのあるところに絞りたいということが挙げられると思います。たとえばアメリカの量販店でもMacBookなどが他の雑多なコンピューターと混じって「野ざらし」になっているところなどを見ると、そういうところで販売して正しい製品説明もなされずにブランドイメージを落とすくらいなら、しっかりとできるところに任せたいという気持ちにもなりたくなります。
その意味では絞り込むという施策自体は正しいと思いますが、iPadは初めてのカテゴリーであるために、ほとんどの潜在的顧客はiPadに触れることによってその凄さを体験して購入に至るのではないかと想像します。そう考えると、いつも行く近くの量販店にない場合、遠出をしてまで買いに行くモチベーションのある人は別として(その人はどこでも買うであろうと予想されるため)、一般的に幅広く販売するには圧倒的に展開店舗が足りないのではないかと想像します。なお、今回はオンラインストアでの販売もアップルストア以外ではほとんどないと思われます。
このようにiPad取扱店の少なさから考えると、かなり限定的な販売台数になってしまう可能性が高いように思うのです。
もちろん、iPadの供給量の問題があり、5月末のスタート時だけで、その後は拡がっていく可能性もないとは言えませんが、前述の理由により絞り込んでいるのであれば、拡げるには店舗側が対応する必要がありますが、APRの店舗数があまり伸びていないを考えると、なかなかその要求に応えた売り場を作るのは難しいのではないかと想像できます。
iPadという製品としては素晴らしいデバイスでも、前述のような理由で必ずしも売れるとは限らないのです。1個人としてiPadの素晴らしさを体験して欲しいと思ってますし、もちろん、当社のビジネスとしても本体が売れてくれなければアクセサリーも売れないわけですから、アップルには頑張って欲しいところです。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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