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PayPay有料化の詳細が明らかに。店舗はどう動くのか。

2021.08.21

PayPayの決済手数料は1.6%と1.98%に決定。

PayPay(ペイペイ)利用料のご案内|加盟店向け決済システム – PayPay」より

元々PayPayがサービスをスタートする際に3年間は無料という約束をしていました。2021年10月からは決済手数料が課されることが告知されており、1.6%と1.98%の2つのプランとなりました。1.6%は固定費として1,980円がかかる「PayPayマイストア ライトプラン」(以下、「ライトプラン」)なるプランに入る必要があります。

私は過去の記事で1.5%が下限となり、2.7%が上限になるのではないかと書きました。予想屋ではないので、それが当たったか外れたかによって何かが変わるわけではありませんが、ある程度読み通りの数値に収まったかなというところです。

単に有料に転換するのではなく、特定の条件を設けて最安値をアピールするやり方や、当初キャンペーンで3%を還元するなど、なんとなく「らしい」やり方で離脱を防ぐ施策を用意しています。

店舗はどう動くか。

私は中小企業や個人事業主として運営している飲食店や小規模店舗は固定費は嫌うと思いますので、ライトプランの加入は少ないと見ています。1.98%と1.6%の差である0.38%分が固定費である1,980円を越えるには単純計算で約5,210円以上売上が高くなる必要があります。

Photo by Nick Karvounis

実際のところは、細かい損得計算をするという以上に面倒なことを避けたいし、よくわからないというのが本当のところかもしれません。どれくらいPayPayで集客できたと感じているのかどうかが分かれ道かと思います。

なお、PayPay以外のキャッシュレス決済を提供しているような店舗は、このまま1.98%の決済手数料がかかったとしても、他の決済手段よりも安いこともあり、そのまま継続すると思います。こちらも元々キャッシュレス決済側で固定費を支払っている場合が多いと思いますので、追加で固定費が増えるのは避けたいので、そのままライトプランには加入しないで続ける可能性が高いと思います。

Photo by Clay Banks

今回、PayPayとして繋ぎ止めたい店舗は、1.6%と1.98%が大きく影響するほどの大きな店舗ではなく、PayPayしかキャッシュレス決済を提供していないところだと思います。なぜなら、前記の通り、すでにキャッシュレス決済を提供している店舗はあえて外す必要性もないし、PayPayで決済してらもらった方が手数料は安いからです。

しかし、PayPayしか提供してない店舗というのはPayPayのセールスチームが地道にローラーをして開拓した店舗です。これらは謳い文句はキャッシュレス決済を提供すべきで、しかも無料で、システムも導入しなくて良いというところだったと思います。この手数料を取られるということをどれくらい嫌うか、というところです。ただ、現実には「よくわかってない」ことが多いので、そのまま1.98%を引かれた振り込みをされて続けるか、PayPayが丁寧に説明すればするほど、じゃあ止める、となりそうです。

Photo by Pema Lama

セールスチームがローラーで加盟店を増やしたときには、おそらくネットでの手続きを代行してあげたり、タブレットなどで申し込みをしてもらったと思いますが、上の解約の手続きを見る限りは電話などでは受け付けてくれないので、街の小さな飲食店のオーナーは解約できないかもしれません。QRコードを下げてしまえば、固定費は取られないため特にデメリットがないまま使用を停止できるので、そうなる冬眠店舗が増えるかもしれません。

そうすると、PayPayアプリ上ではPayPayで支払えそうなのに、実際に店舗に行くと支払えないというようなことが発生しそうで、ユーザーとして考えるとこれから気をつけなければいけないようになるかもしれません。特に私は財布や小銭を持たずにキャッシュレス生活を目指しているので。

当社はどのように対応するか。

当社はイタリアンレストラン「トラットリア・トリニータ」を運営しています。オープン当初からキャッシュレス決済としてクレジットカードは当然ながら、都内や駅前店ではないながらも、SuicaやiDなどのICカード決済にも対応しており、PayPayについてもいち早く対応しました。当社が運営するレストランなので、そういうところが遅れるわけにはいきません。

しかし、よくよくレストラン側のスタッフに聞いてみると、PayPayでの支払いはほとんどないようです。地元の方々がいらっしゃっており、ランチは女性客が非常に多く現金やSuicaが多少あるくらいでクレジットカードが多く、ディナーは九分九厘クレジットカードだということです。

現在オペレーションの煩雑さと、シェアから考えてQRコード決済はPayPayだけにしています。しかし、QRコード決済でもお客様がQRコードを読み込んで決済するタイプは、ランチなどの急ぎで支払う場面にはあまり向きません。実際、スタッフ側も対応の手間がかかるので少し嫌がっていて、今回の手数料が有料になるタイミングで止めたいという話になっています。

ただ、ここはトリニータスタッフには申し訳ないのですが、継続していきたいと思っています。今後、PayPayがどのような展開になっていくのかわかりませんが、QRコード決済としてはこれからもシェア1位の座を守り続けていくと思います。この世界の理として、モノポリーになりやすいという傾向があります。つまり、PayPayがユーザー数が多いから使われる、使われるから店舗は対応する、店舗が多くなるからユーザーも使いやすいのでPayPayを使う、という流れです。いわゆるGAFAのモノポリーを作り出している仕組みと同じです。

そこから学ぶことや、新しい情報を得られるということもありますし、今後また一大キャンペーンを打つようなときにも対応しておきたいからです。

キャッシュレス決済原理主義者の私としては、前述の「店舗がこっそりPayPayの取り扱いをやめてしまう」問題が心配です。正式な解約はしなくても、QRコードをしまうだけで終わりです。メインの決済手段はiDとSuicaで、どちらも使えないときにはクレジットカードかPayPayを利用するようにしていますので、最後の砦としてのPayPayには頑張ってもらいたいところです。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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