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AirPods Pro(第2世代)は順当な進化を遂げ、ベストなイヤフォンとなった。

2022.09.23

iPhone 14シリーズの予約と同時に予約受付開始をしたAirPods Pro(第2世代)。予約時間の21時をほんの少しだけ過ぎた時間に予約が完了していたにも関わらず、なぜか発売日である9月23日ではなく、9月24日となってしまっていた配達日でしたが、出荷段階になって1日早まり無事に9月23日に手に入れることができました。

AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より

今回、Appleは「生まれ変わった」とか「まったく新しい」というようなうたい文句でAirPods Pro(第2世代)を宣伝していますが、デザイン自体はほとんど変わらず、充電ケースもいくつか特筆すべきアップデートがありつつも、「生まれ変わった」というよりは「成長した」、「まったく新しい」よりは「進化した」という方が正しいように思います。

劇的に変わったとまでは言えない音質だが優等生

まず、そもそもイヤフォンとは何をするかということの根幹である音質について。今回はiOS 16で使用可能になった「パーソナライズされた空間オーディオ」を設定後で試しています。

AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より

Apple Musicに空間オーディオというプレイリストがたくさんあるので、いくつか聴いてみました。AirPods Pro(第1世代)と比較したというわけではないですが、正直なところは劇的に音質が良くなったというほどまでの変化は感じませんでした。

ただ、第1世代から第2世代になっても、変わらず癖なく忠実に音楽を聴くという意味においては、かなり優等生だと思います。比較する対象ではないものの、AirPods Maxの方がダントツに音質が良く、その思想ともかなり異なる色があまりない透明な音質に感じます。

進化したノイズキャンセル

第1世代と比べて「最大2倍」の雑音を消す、というノイズキャンセル機能は、確かにガッツリと効果を感じます。ただ、ノイズキャンセルの強さというよりも、密閉感なく自然に音が消えているような質の違いを感じました。あんまり圧迫感もなく日常的にノイズキャンセルされていても気づかないくらいです。

AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より
AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より

ちなみに、通話するときの周りのノイズも大きく低減されたということでしたが、実際に騒がしいカフェでのミーティングでも相手側にそれを感じさせることなく、快適に会話をすることができました。その効果もあってか、マイク自身の音質も良くなって聞き取りやすさと、声の輪郭が際立つようになりました。

使い勝手を向上させた音量コントロール

Apple Muscだけを聴いていると、かなり音量バランスは整えられているため、そんなに曲によって音量を変えたいという欲求はありません。ただ、過去にCDから取り込んだ曲などと混じっていると、音量がバラバラで調整したくなります。これまではAirPods Pro自体では音量コントロールができなかったので、Apple WatchやiPhoneを操作する必要がありました。

AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より

AirPods Pro(第2世代)では、本体に音量コントロール機能が搭載されたので、便利になりました。と、言いたいところですが、結構小さい範囲で操作させなければいけなくて、少し強めに押してしまうと曲の再生を止めてしまうなど、繊細な操作が必要です。正直なところ、あんまり快適というほどではありません。試していませんが、手袋をしていると操作できなくなるので、これまで同様Apple Watchで操作することになりそうです。

欲しかった機能が搭載された充電ケース

AirPods Pro(第2世代)は、ぱっと見たところでは第1世代との差を見分けるのは困難です。充電ケースはサイドにストラップホールが付いたのと、ボトムにスピーカーが付いたため、見分けるのが容易です。

ストラップホールについて、AppleはiPhone本体には頑なに付けないこだわりがあります。しかし、AirPods Proでは担当者が違うということもあるのか、利便性向上のためにストラップループが搭載されました(ストラップホールではなく、ストラップループであるところがこだわりがあるのかもしれません)。デザインとしては金属の違和感があるように思いますが、アンテナになっているという説もあるので、もしかするとアンテナが必要という技術的な課題がある中で、ストラップループ兼用にしてしまおうというアイディアが出てきたのかもしれません(アンテナ説の真偽はわかりません)。

AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より
AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より

AirPodsシリーズ全般に、充電ケースをどこに収納しておくのかという大きな課題がありました。ポケットに入れておくには大き過ぎるし、バッグなどに入れてしまうと奥に入り込んでしまって出し入れが難しくなります。それを解決するために、AirPods向けケースのほとんどにストラップやカラビナが用意されていました。

私は、このスタイルに慣れているので、これからもこのLightningカラビナを使っていこうと思っています。真下から引っ掛けていることにより、充電ケースから出す時に左右がわかりやすいというメリットもあります。

AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より

充電ケースの進化で良いところは音が出るようになったので探しやすくなったことと、蓋を開けなくてもバッテリー残量がiPhoneから見られるようになったことです。

前者については、私はLightningカラビナがあるということもあって見つけられないということはありません。後者は地味に便利でAirPods Proを充電しようかどうしようか判断がつきやすくなります。さらに言えば、充電ケースの方もバッテリー残量が10%を切ったら通知してくれるなどの機能もつけてくれると最高です。

充電ケーブルの組み合わせ問題

今回、AirPods Pro(第2世代)の充電ケースはLightningコネクター経由とMagSafe充電に加えて、Apple Watchの充電器でも充電できるようになりました。それぞれの充電スピードを計測したわけではありませんが、選択肢が増えて困ることはありません。

AirPods Pro(第2世代) – Apple(日本)」より

これまで、MacBook ProやiPadがUSB Type-Cで、iPhoneとAirPods ProがLightning、Apple WatchだけがApple Watch専用ケーブル(高速充電版)となっていました。今回の変更で充電したいデバイスによっての組み合わせチョイスが増えるようになります。

たとえば、Lightningケーブルは1本だけど、iPhoneとAirPods Proを充電したい、Apple Watchは今は充電しなくて良い、というような時にはiPhoneとAirPods ProでLightningケーブルの取り合いにならなくなるわけです。

将来的にベストなのはApple WatchがMagSafe対応になることです。そうすると、iPhone、AirPods Pro、Apple Watchが同じ方式で充電できるようになります。サイズ的に難しいのかもしれませんが、であればApple Watch Ultraだけの特別機能でも良いかもしれません(自分がApple Watch Ultraユーザーなので(笑))。

いち早く、Simplismからアクセサリーがリリース

スピードというのはとても大切で、時期を逃してしまうとチャンスを失ってしまうこともあります。当社ブランドであるSimplismからAirPods Pro(第2世代)用のケースラインナップをリリースしています。とてもベーシックな製品でありながらも、まずはベーシックなクリアで衝撃吸収性をもったTPU素材のケースにストラップもしくはカラビナを組み合わせました。

すでに予約を開始しており、10月下旬に出荷開始します。まだまだ他からも出てきてないケースですので、是非はじめの一歩として手に入れておくことをお勧めします。

一般的に言うならば、AirPods Pro(第2世代)の最大のウィークポイントは価格だと思います。元々のAirPods Pro(第1世代)では30,800円だったところが価格改定で38,800円となり、今回第2世代では39,800円になったため、高級オーディオの価格帯となりました。

私個人の見解で言えば、iPhone、Apple Watch、Macなどと同様にAirPods Proを使う時間というのを考えると、ほぼ毎日と言えます。音楽を聴くにも、オンラインミーティングをするにも、Podcstを聴くにもAirPods Proを使っています。Appleエコシステムの中では特に難しい設定もなく、同じApple IDを使っていればシームレスに接続機器を切り替えて使えます。こんな製品は他のメーカーにはないので、39,800円でも日々の体験はとても良いので、決して高いとは思っていません。

AirPods Pro(第1世代)は2019年10月に発表され、今回は2022年9月です。おおよそ2年ぶりの刷新となりますので、その次も同じくらいのサイクルだと考えると2年間は素晴らしい体験を提供してくれるわけですから、迷っている人はドーンと背中押して差し上げましょう。iPhoneなどと違って、すぐに手に入るようです。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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