- 11月
- 2024年12月
3年ぶりのCES 2023が昨日1月8日で閉幕しました。久しぶりのラスベガス、CESは空白期間を感じさせるような変化もありつつ、相変わらず変わらないなというところもあり、総じて楽しんで終えることができました。
CES 2023の発表内容などはメディアにたくさん掲載されているので、詳しくはそちらを見ていただくのが良いと思います。私の方は全体の雑感などを書いておきたいと思います。
車関係の展示が存在感を強める
ソニーとホンダの件だけでなく、車関係の展示はかなり多かった印象です。車メーカーとしての車自体の展示はそこまでなかったものの、自動運転関連のコンセプト展示は多くあり、それに付随して、LiDARやRader、カメラ、センサー周りが展示されていました。また充電技術やEV向けステーションなどもたくさんあり、これからのEV時代、自動運転時代などを想像させるような関連技術が見られました。
ただ、正直なところ、私自身は車を持っていないということもあり、日常的にその体験をしていないため、ワクワク感としては少なく、さらに言えばビジネスとしても当社で関わるようなことはあまりないということもあって、ブースの人と深く話すようなことはありませんでした。
ラスベガスコンベンションセンター(LVCC)はWest、North、Centralと分かれている中で、WestとNorthはかなり車関係が多かったので、CES 2023全体としても多く占められていたと思います。
VRの時代を見えてきた、か?
個人的に期待していたのがVRでした。「スマートフォンの次は何か」と考えた時に、スマートフォンにない大画面、360度の世界が展開でき、地理的な制約をなくして世界中が繋がれる世界を提供するVRによるメタバース空間。ARとも組み合わさったMRというような形も含めて、「次」の本命として期待しています。実際、リアルタイム翻訳技術もかなり成熟してきているので、メタバース内では地理的に世界を一つに繋げて、言語の壁も越えることができるようになるわけですから、「未来」はそこにあるのだと思います。
今、私個人として考えている問題点としてはやはりヘッドセットです。VRヘッドセットの定番であるQuest 2は製品単体では重量バランスだったり、バッテリーライフだったり、画面の解像度やリフレッシュレートなどに問題があり、長く使っていると「VR酔い」が発生したり、重さやバランスから疲れてしまうという問題があると思います。
実際、私もVRChatで会話などをしている分には問題ないものの、ワールドを頻繁に移動したり、ゲームなどに入って360度を見回すようなことが多くなってくると、VR酔いをしてしまうことがあります。
ただ、世界中の会社がそこを狙って改良したものを出してきています。CES 2023でも大手メーカーから中国の小規模な会社まで多くのVRヘッドセットを出してきていました。自分ですべてを直接試したわけではありませんが、「その先の世界」に期待がある上で、ハードウェアとしての課題があるものは時間が解決すると思っています。
さらに、体全体をモーションキャプチャーをする技術や、フィードバックを触感として提供するような周辺機器も多く出てくるようになってきたので、ハードウェアは盛り上がってきているといえるでしょう。これらが今の問題点を完全に解決してくれるのか、まだ発展途上なのかはわかりませんが、いずれにせよいろいろな会社が競争をしあっているのは良いことだと思います。
もうひとつだけ課題があるとすれば、テキスト入力の仕方が難しいところです。コンピューターと接続をしないでも使えるようになるべきなのですが、どのようにテキストを入力するかが問題です。画面内のキーボードにタッチして入力することはできます。しかし、それでは日常的に文字入力をしているのと同じようにはできません。とすると、仕事をするのは難しいと思ってしまいます。ここら辺も解決するようなことができるようになると、オフィスワークでも、ライターやプログラマーなども含めてメタバースでなんでもできるようになってきます。
未来を担うスタートアップ
CESではずいぶん前からスタートアップが出展するエリア「Eureka Park」を設けています。メイン会場としてあるLVCCから少し離れた場所に位置していて、近年はそのエリアが拡大しています。
私たちも出展していたのでよくわかっているのですが、CESはLVCCをメインにしていて、そこは出展している会社が基本的には翌年もその場所を確保できるような仕組みで、長年出展していると優遇もされるようになっています。スタートアップが出展しようとしても、なかなかLVCCのホールを取ることができません。また、費用的にも大きな金額を捻出できないのがスタートアップなので、多くの会社が各国の支援を受けて出展している場合が多くあります。
日本ではJETROの支援を受けてスタートアップが並ぶブースエリアがありますし、ここ数年多いのはフランスのFrenchTechというエリアです。それ以外にも台湾や韓国、トルコやイスラエルなど、多くの国がスタートアップ支援に力を入れています。
全体的な印象としては、ひとつのアイディアを事業にしていく過程でまだまだ製品としては荒削りながらも、今までにないような新しい製品の片鱗を見かけることがあり、そしてスタートアップ特有のそのアイディアを出した人がブースにいるので、熱の入った製品・サービス説明を受けることができるので、展示会というイベントならではです。
何年もこのエリアにいるような会社はないと思うので、この後に成長してLVCC側に移動していくことでしょう。世界中のアイディアが集まったこのエリアは未来を感じさせてくれました。
トリニティはすでに17年もやってしまっているので、スタートアップという括りに入ることができませんが、いつかまたこういうところで世界中に我々のアイディアを示していきたいなと思いました。
というわけで、3年ぶりに歩き続けた4日間でした。今回は政治的な理由もあり、中国関係の企業の出展が少なかったと思います。まだ、少しは新型コロナウイルス感染症の影響もあったかもしれません。来年はさらに大きく、出展社も増えていくことでしょう。さらに楽しみになっていきますね。
★
前回書いた、荷物を最小限にするというパターンは今のところ問題なく過ごすことができています。下着を洗濯して再利用するということをやれば、さらに減らせる可能性はあると思います。それ以外はかなりギリギリでしたが、ものすごく困るということはありませんでした。今後も、これでやっていけると確信しました。
ひとつだけ危なかったのは、アメリカ国内線では搭乗口に行くのが遅れてしまい、最後の方に搭乗したところ、座席上の荷物入れがいっぱいになってしまっていて、預けてくれと言われてしまいました。なんとか、座席下に押し込んで(本当ははみ出てました)ことなきを得ましたが、アメリカ国内線は特に気をつけなければいけないなと思いました。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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