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- 2024年11月
当社は「デジタルライフを豊かにする」をスローガンとして、新しいデジタルライフに対して提案をしていきたいと日々努力をしています。また、私自身もキャッシュレスについてはそれなりのコミットをしています。しかしながら、先日の10月1日から開始された「キャッシュレス・ポイント還元」について、当社のサービスとしての提供は散々な状況です。
当社は大きく分けて3つの決済を用意しているサービスがあります。まずは現状把握のために説明しておきます。
トリニティオンラインストアについては、現時点ではAmazon Payのみがキャッシュレス・ポイント還元対象となり、5%のキャッシュバックを受けることができます。しかし、その他のApple Payや各種クレジットカードでの支払いはキャッシュレス・ポイント還元対象とはなっていません。
Trinity Premium Store(Amazon.co.jp)とはAmazonというプラットフォームに展開するいわゆるセラーアカウントです。当社製品の大部分はAmazon.co.jpが販売して発送するのですが、一部だけ当社のアカウントで出品しています。こちらはキャッシュレス・ポイント還元対象となっており、5%のキャッシュバックを受けることができます。Amazon.co.jpで購入する場合には対象外なのが少し分かりにくいですが、Trinity Premium Storeが販売と記載されていて、キャッシュレス・ポイント還元対象のラベルが付いた製品が対象になります。
上記2つはオンラインストアのアカウントとなりますが、最後は当社が運営しているトリニータで実店舗での決済となります。こちらは最初にキャッシュレス・ポイント還元になったクレジットカード各種と、ちょうど本日12月1日から開始となったPayPayが対応となります。しかし、いわゆるおサイフケータイ系のICカード決済である、SuicaやPASMO、iD、QUICPay、楽天Edyは対象となっていません。
なぜ対応が異なるのか、キャッシュレス決済の仕組みとは
冒頭に書いたとおり、当社としてはすべてのキャッシュレス決済に対してキャッシュレス・ポイント還元対象にしたいと考えています。しかし、これが実現できない理由があるのです。ここで、当社が提供するキャッシュレス決済の仕組みを理解していただく必要があります。
当社の顧客がキャッシュレス決済を行なう場合、自分の決済方法である、たとえばクレジットカード、SuicaなどのICカード、Amazon PayやApple Payなどの決済方法を使用するので、そこだけしか見えないと思います。しかし、実際には当社はそれぞれのキャッシュレス決済を直接提供しているわけではない場合が多いのです。
現時点で大きく分けると、トリニータにおけるPayPayとトリニティオンラインストアにおけるAmazon Payは当社が直接契約をしてキャッシュレス決済を提供しています。したがって、これらは前述の通り対象となっています。
その他のキャッシュレス決済方法は当社と実際の決済方法の間に決済サービス提供会社が存在します。当社が決済サービスそれぞれと契約をしてキャッシュレス決済を提供するのは手続き的にも、費用的にも、決済システム的にも非常に困難なため、これらを一括してサービス提供してくれる決済サービス提供会社があるのです。
たとえば、当社ですとトリニータにおけるカード決済は「Square」、ICカード系決済は「KAZAPi(かざっぴ)」、トリニティオンラインストアはカード決済が「Omise」、Apple Payが「Stripe」というサービスが実際にキャッシュレス決済を提供してくれています。
この中で、キャッシュレス・ポイント還元対象にいち早く動いてくれたのがSquareで、実際に一番早く対応したのがトリニータでのカード決済でした。これにより、VISA、MASTER、JCB、AMEXなどが一気に対応となりました。
しかし、KAZAPiとOmise、Stripeについては現時点ではキャッシュレス・ポイント還元を提供していないため、当社ではその提供サービスであるSuicaなどのICカード決済と、トリニティオンラインストアにおけるカード決済はキャッシュレス・ポイント還元対象にすることができないのです。
なかなかわかりにくい仕組みかもしれませんが、これは当社には如何ともしがたいのです。現時点で考えられることは、キャッシュレス・ポイント還元に対応した決済サービス提供会社に切り替えることです。しかし、トリニータでは端末を入れ替えなければいけなかったり、オンラインストアも自社で開発して組み込んでいるため、それなりの費用と時間がかかってしまいます。今回の施策が来年の6月までの時限であることから考えると、なかなか踏み切るには大きな労力がかかります。
かなり前からキャッシュレスに取り組んでいて、その時点でさまざまな決済サービス提供会社を組み合わせてシステムを組んできたというところが、このタイミングでは裏目に出てしまっているのが悲しいところです。ウェブでのApple Pay対応というのもいち早く対応したのですが、Stripeは日本においてのキャッシュレス・ポイント還元には対応していかないようです。しかし、この代わりというのがすぐに見つからないというのが正直なところです。
というように、最後は言い訳っぽくなってしまいましたが、オンラインストアサービスを使用せずに自社で開発すると、キャッシュレス決済の提供はそれなりに大変だという事例でした。オンラインストアプラットフォームに乗ると、楽は楽なのですが、自由が利かなかったり、結局のところ自社でしっかりとアクセスを稼げないので、長い目で見ると自社でやった方が良いというつもりで進めました。それが今回は裏目に出てしまったということでもあります。
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▶ トリニティオンラインストアで(ようやく)Amazon Payが「キャッシュレス・ポイント還元事業」対象になり5%還元へ
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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