外国人には過ごしにくいアメリカ

2009.06.13

投稿者 : ほっしぃ

Dulles01.jpg

現在、ワシントン・ダラス空港でサンフランシスコに戻る飛行機を待っています。

今回から「Opinion」というカテゴリーを追加して、製品のことだけではなく、いろいろと感じたことや思うところも書いていきたいと思います。第一回は6ヶ月振りに来たアメリカについてです。

ご存じの方も多いと思いますが、今年(2009年)の1月12日から「電子渡航認証システム(Electronic System for Travel Authorization:ESTA:通称エスタ)」が実施されました。実際に申請をしてみると分かりますが、これによって新たに何かが分かるということはなく、これによって2年間は何もしなくても入国できるということになるのですが、逆に言えば危険が増すような気もします。実質的に無意味だということはわかりつつもこのような仕組みを始めたのはやはり「9.11」があったからなのでしょう(それに乗じてこの仕組みを売り込んだ企業とその恩恵を受けた政府関係者や政治家もいたのでしょう)。

私自身は今年の1月にMacworldに来た時は1月12日よりも前だったのですが、「面倒くさいことになる」のを避けるために申請を済ませていたので、今回は申請する必要はありませんでした。しかし、これまた「面倒くさいことになる」のを避けるためにわざわざその申請結果のページをプリントして持ってきました。

入国審査に入ると審査官がしきりに帰りのチケットはないのかと聞いてきました。今時ですとほとんどがeチケットのため、紙のチケットは所持していないのが多いと思われるのになぜか紙にこだわっていました。MacBook Proに控えはあるのでそれを見せても良いと言ったのですが、ラップトップを開けるのはダメだというわけです。最終的にはどうしようもないので、その件は「次回は必ずチケットそのものかプリントしたものを持ってくるように」と念を押されて終了になりました。

後で聞いたところによると、eチケットは専用のコーナーがあるそうで、そちらだとこのことは聞かれないのかもしれません。入国審査に入ったときに係官がこっちが空いていると誘導したのでそのまま付いていったのが失敗だったのかもしれません。

チケットの件に5分以上費やした後は、「何しに来たのか」という質問が始まりました。WWDCに来たということを伝えると、「そこでどんな仕事をするんだ」とか「アクセサリーを作っているというが具体的にはどんなモノを作っているんだ」「工場はどこだ」などと仕事についても根掘り葉掘り聞かれて閉口しました。最後は役職を証明するために名刺まで取り出してみせる羽目になりました。入国審査は昔から割と細かいところまで突っ込んでくるのですが、今回は割と異常なくらいに突っ込んできました。

人によってもちょっと違ったようですが、指紋をかなり入念に取るのもあまり感じが良くありません。なぜか私は右手の4本だけで今回は終わりましたが、全部取られた人もいました。ただ、これは日本でも9.11後に指紋を採るようになりましたので、あまりアメリカだけのことを非難するわけにはいきません。

今回はなにかと海外からの訪問者に対して壁を作っているなと感じることが多くありました。

たとえば、サンプルを別送で送っていたのですが、通関時になぜか社会保障番号(Social Security number)を求められましたが、もちろん、日本に在住しているわけでそれをもっているはずがありません。これを標準とするならば、アメリカ在住の人にしか荷物を送れないことになります。しかも、何を言っても無駄で、これまで何回もサンプルを送ってきてそういうリクエストはされたことがなかったのですが、今回はSSNが無いとダメだとの一点張り。幸いにしてアメリカ在住のパートナーがいてくれたので助けてもらいましたが、融通が利かないというのも特長なのかもしれません。

また、アメリカ国内の飛行機のチケットを購入するのに電話で予約をしたのですが、最終的に支払いをする段になってクレジットカード番号を伝えていたところ、アメリカの請求書送付先住所が必要だと言い出しました。しかし、これまたあるわけがありません。

同様に、これは前からですが、ガソリンスタンドやその他オンラインサービスなどでも必ずZIPコード(郵便番号)を入力させられ、当然日本のものはマッチしないので弾かれます。つまり現金でしか支払えないのです。

もともと多国籍国家のようなアメリカで、さまざまな人種が混じり合っているのですが、「何か」あるときにはアングロサクソンのアメリカ人を優先するようなところがあります。空港での荷物検査も、ランダムでチェックしているというのが建前ですが、実際に開けさせられてくまなく検査させられているのは白人以外の人種しかみたことがありません。

グローバルという言葉が大好きな国にしては、ちょっと排他的な臭いが強くしてしまう今回の旅でした(まだ終わっていませんが)。

このブログを書いたスタッフ

プレジデント

ほっしぃ

音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。

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