- 9月
- 2024年10月
4月の下旬あたりから妙に暑い日が続いたので、早々に冬春ものの服を仕舞ってひとり夏スタイルで毎日通勤していましたが、 周りを見渡せばみんな厚着でジャスタライク馬鹿者(ラップ)。 どこへ行こうというのだね。はい、風邪を引きました。いまピークに調子が悪くて道端のマーライオンになるかと覚悟しましたが、すんでのところで人間です。でも気合い入れてたら回復してきました。あ、どうもサポートのフェイです。
懲りずに今回も引き続きイタリア人女性との国際結婚手続きについて書いていきたいと思います。
前回のエントリーでは、結婚要件具備証明書を取得するための手続きについて書きましたが、今回は婚姻届を作成、提出し、結婚するための方法について書きたいと思います。
今回のエントリーでの最終目的は、「婚姻届を提出して日本で結婚し、結婚した事実をイタリア側へも登録する」です。まずは、婚姻届を提出する際に必要となる書類を再度確認しておきましょう(前々回のエントリーも参考にどうぞ)。
【婚姻届を提出する際に必要な書類】
・配偶者(イタリア人)の出生証明書(伊:CERTIFICATO DI NASCITA)
・配偶者(イタリア人)の戸籍謄本(伊:CERTIFICATO DI STATO DI FAMIGLIA)
・配偶者(イタリア人)の住民票(伊:CERTIFICATO DI RESIDENZA)
・イタリア人側で用意した上記三点の書類を和訳したもの(業者に依頼するか自分達でやる)
・婚姻用件具備証明書(イタリア大使館で発行してもらう)
・戸籍全部事項証明書(日本人側の戸籍謄本です)
・配偶者(イタリア人)の国民ID証
・結婚する二人のパスポート
・婚姻届
必要な書類を再確認しましたが、何度見ても用意が面倒くさそうな書類がありますよね。そうです、「イタリア人側で用意した三点の資料を和訳したもの」です。正直、私はすべての手続きの中で、この作業が一番面倒かつ気疲れしました。ここだけは業者に依頼しても良いかもしれませんが、業者に翻訳を依頼すると当然費用もそれなりにかかりますので、結婚式や引っ越し等を考えている方は、自身で翻訳することをおすすめします。
関西出身の私は当然ながら(?)自分達で翻訳をしましたよ。公的な証明書なんてフォーマットが決まっているのだから、ネット上のどこかに翻訳例とか載ってるはずだし簡単だろ! そもそも嫁が日本語が話せるイタリア人(N1レベル相当)なんだから、イタリア語を日本語にすることなんて簡単じゃん! なんて甘い考えをしていましたからね。確かに検索すると、少ないながらも翻訳例は出てくるんですよ。出てくるんですけどね、イタリアは地方によって書類のフォーマットが全然違うんですよね。Why Italian people!! おかしいだろ!!! と、思わずブチ切れそうになりますが、違うものは仕方がないので頑張って妻と一緒に翻訳しました。
翻訳の際の基本ルールと注意点は以下の通りです。
【基本ルールと注意点】
・すべての翻訳書類で日本語訳または表現が一貫していること
・原本と翻訳書類のフォーマットが一致していること
・翻訳書類の最後に翻訳者の現住所、氏名、サインを記入し印鑑を押す
基本的には原本と和訳したものの記載内容に間違いがなければ問題はないそうなのですが、ここで書類がはねられてしまうと、面倒なことになるので出来るだけフォーマットを合わせて正確な翻訳を心がけましょう。参考になるかどうかはわかりませんが、私達が実際に提出した書類を載せておきます(当然ですが一部伏せ字で*に置き換えています)。
余談ですが、原本には日常でなかなか使わないようなイタリア語や表現がずらっと並んでおり、電子辞書やインターネット翻訳だけではうまく翻訳が出来ません。そのため、妻に「これ日本語だとどうなる?」と確認することが多々ありましたが、やはり難しい表現が多いため「日本語では何と表現するかわからない」「多分○○だけど、合っているかどうかわからない」と明確な答えが出ないことが多く、痺れを切らした私が「どうしてイタリア人なのにイタリア語がわからないの? 知ってる単語で日本語訳を言ってくれればいい!」と妻に理不尽なキレ方をしてしまい、朝方まで口論してしまいました(汗)あらためてごめんなさい。
ここまで準備が出来れば、あとは婚姻届を書いて用意した書類と合わせて市役所に提出するだけです。婚姻届の書き方は、こちらのサイトでご紹介されているものを参考にしながら書くとスムーズです。おそらく書き方がわからない項目も出てくるとは思いますが、書ける項目だけ書いて市役所に持っていけば、役所の担当者が丁寧に教えてくれるので、あとは窓口で書いてしまえば大丈夫ですそういう意味でも平日の提出をおすすめします。再提出となると面倒になるので)。
また、国際結婚の場合は、夫婦別姓にするか同姓とするかを選ばなければなりませんが、同姓にする場合は手続きが多くなるので非常に面倒です(個人的に)。イタリアでは夫婦別姓が普通なので、当然ながら夫婦別姓を選択しました。パスポートの手続きとか国民IDの手続きとか面倒なことが大量に増えそうですし。。。
無事に結婚が受理されると、数日後に「婚姻受理証明書」が発行可能となり、初婚の場合は、戸籍が新しく作られます。新しい戸籍の戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)も5日〜2週間くらいで発行できるようになりますので、次の手続きに備えて「婚姻受理証明書」と「婚姻受理証明書」の二通を市役所でゲットしましょう(電話で問い合わせると新しい戸籍全部事項証明書が発行可能か教えてくれます)。
これで、無事二人の結婚が「日本」で認められデータ上も二人は結婚していることになりました。あとはこの事実をイタリア側へ登録(結婚申請)するだけです。面倒くさいですが、このあともっと面倒な手続きが待ち受けているので、サクっと終わらせてしまいましょう。
イタリア側への登録は、イタリア大使館で依頼することになるのですが、これがまた面倒で、書類を用意するだけでなく、用意した書類すべてに外務省でアポスティーユを付けてもらう必要があります。ファミコン時代のRPGのようなお使いイベントが続きますが、めげずに以下の書類にアポスティーユを付けてもらいましょう。やり方は外務省のホームページに書かれているのでご確認ください。
外務省/届出・証明
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/
【アポスティーユを付ける書類】
・婚姻受理証明書
・戸籍全部事項証明書(結婚後のものです)
あとはアポスティーユが付いた書類と両者のパスポートを持ってイタリア大使館へ持っていけばイタリア側への登録手続きは完了です(だいたい1週間〜3ヶ月くらいで登録されるようです)。この登録手続きは配偶者が一緒でなくても、配偶者のパスポートのコピーと、配偶者が記入した申請書のコピーがあれば日本人一人ですることが可能です。なお、申請書は在日イタリア大使館ホームページでダウンロードすることが可能ですが、イタリア語で表示しないとリンクが出てきません。配偶者がイタリアにいる場合は、ダウンロードしてもらい記入したものをメールで送ってもらい、PDF等にして出力して持っていきましょう。
【申請書のダウンロード先】
Stato Civile: modulo di richiesta di trascrizione certificato di MATRIMONIO,
ちなみに登録手続き中は、配偶者の市役所に二人の結婚に異議申し立てがないかを確認する写真と文章が貼り出されるそうなので、チェックしてみると良い記念になるかもしれません。私達もチェックしようと考えていたのですが、結婚する人が多くて貼り出せないという非常にやっつけな理由で数時間だけ貼り出されて撤去されるという状態で確認することが出来ませんでした。それでいいのかイタリア。
イタリア大使館でのイタリア側への結婚登録手続きが完了すると、大使館の職員が「結婚証明書」を発行してくれます。ここまでくると、あとはビザの発行手続きだけ。事前に調べたところ、短期滞在(パスポートのみでの滞在)からの配偶者ビザへの切り換えは、配偶者が日本入国後にビザの申請手続きをした後、日本から出国してイタリアでビザを受け取り、日本へビザを使って再入国をしなければいけないようでした。
ああ、お金も時間もまだまだかかるなーと思いつつも、上記のビザ発行手続きの流れに問題がないか、念のため大使館のイタリア人職員に確認をしたところ、「ウケる(笑)」「え? マジでそう考えてたの?(笑)」「イタリアでビザ受け取るならローマだぜローマ、あいつら仕事しないから何ヶ月もかかるよ(笑)」「すごく時間かかるから絶対やめたほうがいいよ(笑)」とひとしきり笑いをこらえきれない感じで言われ、最後に「日本で切り換えできるように特別なやり方と書類を教えてあげるから、後日に嫁さんと二人で俺を訪ねてきなよ」という一言をいただきました。その手続きの方法についてや必要書類についてはまた次回。
ちなみにこのイタリア人職員、案内もわかりやすく親身になって相談に乗ってくれる非常に良い方だったのですが、書類の確認中に二人の出会いについて聞かれた際も、「イタリア観光中に出会って助けてもらったのがきっかけで〜」という答えに対し、「ナンパしたのナンパ?」「わかってるって!」「やるねー(笑)」などとテンション高めに会話をしてくれるイタリア人らしい(?)おしゃべり好きでした。すべての手続きが終わった今となっては一番感謝したい方かもしれません。
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Vol.1 私達結婚しました
Vol.2 続・私達結婚しました(イタリア人女性との国際結婚手続き)
Vol.3 続続・私達結婚しました
Vol.4 未完・私達結婚しました
Vol.5 完・私達結婚しました
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このブログを書いたスタッフ
サポート
フェイ
ITメーカーや医療業界でサポートを続けながらイタリアを放浪していたところ、さまざまな商品の魅力に惹かれ、トリニティの一員に。美味しいものを与えられるとどこにでも付いていきがち。
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