- 11月
- 2024年12月
未来とは、FUTURAだった
ティザーで出していた「Something for the future.」とは今回発表した「FUTURA(フーツラ)」を表していました。デジタルライフを豊かにするというスローガンの下、多くの方はスマートフォン周辺機器メーカーのイメージがあったと思います。一部では、スマートフォン自体であるNuAns NEOを覚えていてくれている方もいらっしゃるかと思います。
そんなトリニティが未来とうたって実施する発表会はどんなものなのか、ご期待をいただいていたと思います。一部の方には、ガッカリとさせてしまったかもしれません。いわゆるスマートフォン周辺機器、ガジェットではないということで、興味を失ってしまわれたかもしれません。
しかし、私にとってFUTURAはトリニティのひとつの未来だと考えています。そして、これは「デジタルライフを豊かにする」というスローガンにも合致しているものだといえます。
ソフトウェア・サービスの時代
トリニティでは15年間ずっとハードウェアを作り続けてきました。一部、ハードウェアとアプリやクラウドサーバーとの連携を行なうような仕組みは作ってきましたが、それでもそこには必ずハードウェアがありました。スマートフォンの普及により、段々と情報が集約されてきて、ハードウェアは減っていく方向にあると考えています。もちろん、最終的にまったく無くなるということはないとは思います。ただ、デジタルライフの中ではどんどんと物理的なモノは減っていきます。
たとえば本や雑誌といった情報を伝達するモノ、代替手段が出てきた鍵や財布なども消えていきますし、ディスプレイやキーボード、マウスなどの入力もその手法が変わってくると思います。スマートフォンですら、今のカタチのままでいるのはあと数年だと思います。
そうしたときに、ずっとスマートフォンの周辺機器を作り続けることは未来ではありません。さまざまなカタチで新しい変化に対応して、工夫して、いち早くより良いライフスタイルを提供することは続けています。しかし、そうでない新しいものも追求していく必要があると考えています。
ハードウェアとソフトウェアの違い
これまでずっとハードウェアを作り続けてきた経験から、ハードウェアの良いところは十分理解しています。その上で、ソフトウェアには別の良さがあると考えています。
ソフトウェアはリリース後にもどんどんと新機能を追加したり、改良を重ねることでユーザーにメリットをもたらすことができます。サブスクリプションシステムであるかぎり、安定した収入の中で、ユーザーにとってのメリットを供給し続けられるのも良い点だと思います。
ハードウェアの場合にはどうしても発売後にはハードウェアスペックのリミットがあるために、ある一定以上は改良を続けることができずに、新しいハードウェアとしてリリースしなければいけません。スマートフォンなども毎年新しい機能をもった製品が各社から発売されます。ユーザーは新しいハードウェアを買うことでしか、新しい機能を享受することができません。
また、ハードウェアでは必須となる「製造」についても全然違う世界になります。
ハードウェアの場合には在庫販売をする限りにおいて、必ず先に生産をして、出荷をしなければいけません。そこにはパッケージやマニュアルを含むたくさんの同梱物があり、それらをすべて集めて製品化した上で、在庫を持っていなければ販売することができません。製品の評価が高く、販売数が予想以上に多くなったとしても、販売できる在庫がない限り売上を上げることができません。売れると見込んで生産しておいても、実際にはまったく売れずに現金を在庫の山に変えてしまうことなどよくある話です。
ソフトウェアの場合には、需要に対してサーバーなどの対応ができれば、すべてに供給することができます。この違いは、ハードウェアを販売してきた身からするとものすごく大きな違いです。クラウドサーバーも従量制ですから、不要なときには費用を抑えて、必要な時にはリソースを増やすことができるので、固定費を抑えやすく、売れ残りの返品や不良在庫のような考え方もありません。
はじまりは、これまで通り「欲しいものを作る」
前記のようにメリットが多くあることは知ってたものの「ソフトウェアを作る」ということが先にあったわけではありません。ここはこれまでハードウェアを作ってきたときと同じです。
FUTURAは当社のブログ「トリログ」のために作りました。詳しくは別途説明しますが、FUTURA発表会のプレゼンテーションでもお伝えしたように、こういう機能が欲しいと思って既存のプラグインをいろいろと試していたら、ニーズに合致するものがなくて、では作ってしまおうということで開発をして使い始めたところ、これは「他のユーザーにも使って欲しい」という気持ちになり、ではサービス化しようという流れになりました。
スマートフォンのケースでも、保護ガラスでも、ケーブルやバッテリーも、スマートフォン自体も、そしてウェアラブルも含めて、私が大きく手掛けた製品たちはすべて「自分で欲しいものを作り、それが他の人にも欲しいと思ってもらえると思う」ところから生まれました。今回のFUTURAも同様の流れで生まれました。
未来という意味のFUTURA。現時点ではターゲットはWordPressというプラットフォームです。たったひとつのプラットフォームで小さいマーケットのように思われるかもしれませんが、最近のデータでは「世界のウェブサイトの40%はWordPressで作られている」ということです。つまり、WordPressというのは巨大な市場なわけですから、そこから始めるのは理にかなっていると思います。また、将来的に他のプラットフォームに移植することも可能な仕組みとなっていますので、ウェブサイトを作るための必須ツールとしてさらに広げていくことができると考えています。
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FUTURAに関しては、まだまだ書きたいことがたくさんありますが、追って時間を割いていきたいと思いますが、取り急ぎ発表会を終えてホッとしたところで、まずは軽くご紹介しました。
ちなみに、ここまで書いておきながら、実は過去にひっそりとサービスを作っていたことがあります。最終的に私がコミットして作り上げることができず、ほとんどが社内使用だけに止まってしまった「Echoed」というシステムがあります。これも、自分たちで欲しいと思って作ったものを、他の人たちにも欲しいと思って貰えるのではないかということでサービス化したものです。今でも、当時としてはかなり良いアイディアだったと思っています。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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