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2023.08.13
新型コロナウイルス禍において、中国に出張に行くのが困難になってしまい、3年ほど足が遠のいていました。ただ、そろそろ世の中も元に戻ってきて、難しい製品の開発はどうしても現地において膝詰めで議論して、すぐに進めていく必要があるということで、久しぶりに中国出張に行くことにしました。
しかし、現時点(2023年8月)において日本国籍の日本人は中国への渡航は、基本的にはビジネスビザなどの申請が必要となり、気軽に行けるような状態ではありません。
特区旅遊ビザで入国する方法
上記の記事の通り、これまでも観光用途に限って、深圳に滞在することが前提で5日間のビザを現地で申請・取得する方法がありました。実際に、当社の開発チームなどは香港の展示会後に深圳への訪問をしている実績もあります。
深圳空港への直行便
以前に中国行きを検討した時にも利用しようとしていた、ANAが運行している羽田ー深圳という便があります。今回、香港の展示会があるわけでもないため、香港による理由も特になく、香港経由だとかなりの時間ロスもあるということで、どうしても深圳空港への直行便で行きたいと考えました。
ただ、上記のブログ記事でも深圳空港(宝安国際空港)は未対応ということでした。とはいえ、元々中国政府関係の公式サイトがあってそこで公開されている情報ということではなく、伝聞によるものだということなので、中国スタッフに現地で確認してもらいました(7月中旬ころ)。その結果、深圳空港においても特区旅遊ビザを発行できるということが判明しました。後述しますが、おそらく最初のころは対応していなかったのだと思いますので、上記のブログ記事が間違っているというわけではないようです。
というわけで、羽田ー深圳便のチケットを手配して、いよいよ本日(8/13)に深圳空港へ渡航しようとしたのですが、それなりに「すったもんだ」したので軽く流れを書き記しておきます。
羽田空港でのすったもんだ
先述のように、現地で7月中旬ころに特区旅遊ビザの申請ができると確認していたので、そんなに気にしておらず、当日朝、羽田空港第3ターミナルANAカウンターでチェックインをしようとしたところ、ビジネスビザもしくはAPECビジネストラベルカードを持っていない場合には、深圳空港で入国できない可能性があるので受付をすることができないという趣旨の回答をされてしまい、いきなりピンチに陥りました。
以前に確認していたとしても、政府が突然方針を変えるということもあるので、現地の中国スタッフに再度電話で確認してもらったところ、やはり現地で特区旅遊ビザの申請を受け付けているということでしたので、ANAのカウンターの方に伝えました。ただ、今日のANAのスタッフの誰もがその話を知らず、社内の記録にも一切ないためそう簡単に受け入れられないのでしょう、色々と現地ともやりとりしたり、さまざまな情報を調べていたようで、結局1時間程度カウンターで待たされることとなりました。
結果としては、こちらが現地で今日も再確認していることや(その電話番号を教えたのですが、なぜか繋がらなかった模様)、ANAでは経験がないけれども、他のエアラインで実績があると聞いたとのことで、受付してもらえることになりました。
実際、これで私が渡航して現地でビザを取得できずに、入国できなかった場合にはANAが私を日本まで連れ戻す義務があるのかもしれません。その意味で慎重に確認するのは当然のことかと思います。
深圳空港でのANAの素晴らしい対応
無事に日本から出国して現地には到着できましたが、やはり羽田空港でのすったもんだがあったためにほんの少し不安な状態で飛行機を降りました。飛行機の出口を出たところで「TETSUSHI HOSHIKAWA」という紙を持ったANAスタッフの方がいました。よく、観光ツアーで現地に行ったときに出口で待ってくれているようなやつです。
名乗り出ると、特区旅遊ビザの申請をサポートしてくれるということでした。なんと素晴らしい対応なのでしょうか。もちろん、念のため書いておきますが、これを必ずやってくれるわけではなく、ANAとしては最初のケースだったようなので、それで特別に対応してくれたようですので、この記事を見たからといってANAに要求をしてはいけません。
特区旅遊ビザの申請
他のイミグレーションと同様に、深圳空港(T3ターミナル国際線到着ターミナル)においても入国審査の手前のところで左を見ると「VISA Office」なる看板があり、そこで「Port Visa」の申請ができるカウンターがあります。受付時間は月曜日から日曜日9:00~17:00(実際の締切より30分早く閉まるとのことなので、要注意)ということでした。ANA便が15:10到着なので、ちょうど良い時間ですが、他の便の場合には到着時間を気をつけておく必要があります。
担当の係員の人はほとんど英語を話せないので、かなり注意が必要です。ただ、翻訳アプリでやりとりできるくらいの大した内容のやり取りはありません。申請書を書いて、パスポート、行き帰りの飛行機チケット(アプリの画面)、深圳のホテル予約画面(アプリの画面)を見せ、申請中に隣にある写真撮影機で証明写真のようなものを撮ります。こちらは日本語メニューはありませんが、英語を選択しても特に難しいことはありません。
それらが終わってから、30分〜40分ほど待ちます。他に特に人がいたわけではないのに、結構待った印象がありますが、係員の挙動からすると日本向けのものを発行するのが初めてのような感じでした。受付のところから、すぐに裏に行って戻ってきたりしていましたので、何かしら確認していたのかもしれません。
費用は他の場所と同様に168元で私はANA VISAカードで支払いをしました。現金が使えないという情報もありましたが、確認はしていないのでわかりません。
特区旅遊ビザを取得! その後も。。。
テキストにすると結構長く感じますが、飛行機から降りて1時間はかからずに特区旅遊ビザを取得できたのではないかと思います。パスポートにビザが貼り付いた状態で渡されます。一回入国するごとに1ページ使ってしまいますので、パスポートの残ページ数が少ない方は要注意です。
そのビザが貼り付けられたパスポートと入国時に記入するARRIVAL CARDを持って入国審査を受けます。ここでも入国審査官は初めてのような対応で、他の審査官にも聞いたりしていました。見せる必要があったかはわかりませんが、前記のようなチケットやホテル情報も提示した上で、入国許可をもらいました。
これで一件落着かと思いきや。
私は荷物を預けていなかったのでそのままバゲージクレームを抜けていったのですが、先ほどの特区旅遊ビザの取得に1時間程度かかっていたからか、人っ子一人いません。バゲージクレームの先にある税関申告のゲートが閉まっているのです。。。
本当に誰もいなくて途方に暮れるしかない状態だったところに、救世主が! 先ほどのANAの現地スタッフの方が来てくれて、奥の方にあった事務所らしきところから税関の人を呼んでくれたのです。本当に助かりました。そして、私だけのために荷物検査のベルトコンベアを動かしてもらってX線検査を受けて無事に税関も通過しました。
すったもんだの末に晴れて、深圳の地に降り立つことができたのです。
本当に本当にANAの手厚いサポートには感謝しています。すでに生涯の忠誠を誓うほど、他にも恩恵を受けていますが、今回の件でさらに絶対的なものになりました。
★
SNSでは周りの方々に心配されたり、アドバイスをもらっていたりして、無事に入国できたという報告はしていたのですが、世の中の人に役に立ちたいと思ってブログ記事を書き上げました。1時間ほどで一気に書き上げたので足りないところがあるかもしれませんが、何かあればコメントをいただければと思います。
というわけで、久しぶりの4泊5日深圳の旅を楽しみたいと思います。
P.S.
深圳情報を集めたShenzhen Fanにはいつもお世話になっているので、この後に情報を提供しておきたいと思います。この記事だけを見るよりも、包括的に深圳情報が集まっている方が役に立ちますからね。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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